日本政府は令和に改元した数年後に、現行の紙幣を刷新すると明かしたが、理由はなぜなのか?
紙幣刷新理由の答えを記すなれば、「 偽造防止のため 」であるが、偽札の偽造防止の技術なども検証する。
紙幣を刷新する理由はなぜ?
本稿の記事タイトルにも記しているが2004年以降、紙幣の肖像画を変更する理由は何故か?
紙幣の肖像画を刷新する理由が、なぜかと
言うと、「 偽札の偽造防止のため 」が第一である。
菅義偉官房長官は9日午前の記者会見で、
一万円、五千円、千円の紙幣( 日本銀行券 )を
全面的に刷新することについて
「 これまでも偽造防止の観点から、おおむね
20年ごとにデザイン変更を行ってきた。今回もそうした観点から変更することにした 」
と述べた。
菅義偉官房長官【 70 】が会見で述べたように
「 偽札の紙幣偽造防止の為にデザインの変更を決めた 」
という理由で紙幣刷新の方針を固めたという事になる。
では、偽札の偽造防止のための具体的な
製造方法は、どの様な技術なのだろうか?
偽札の偽造防止の11の技術とは?
では今回、報じられたように紙幣を刷新する理由で
偽札の偽造防止の具体的な技術とは何が有る?
「 独立行政法人・国立印刷局 」が公開している偽札の
偽造防止の11の技術は、以下の一覧である。↓
- 感触で分かる偽造防止の技術
- 深凹版印刷:ざらざらした感触
- 識別マーク:目の不自由な方に
- すかして分かる偽造防止の技術
- すき入れ( 白黒すかし )
- すき入れ:バーパターン
- 傾けて分かる偽造防止の技術
- ホログラム:傾斜で見える桜の画像
- 潜像模様:傾斜で見える額面の数字
- 潜像パール模様:傾斜で見える印刷
- パールインキ:傾斜で見えるピンク色
- 光学的変化インキ:傾斜で見える色が変化
- 道具で分かる偽造防止の技術
- マイクロ文字:微小なNIPPONGINKOの文字
- 特殊発光インキ:紫外線を当てると発光
出典:「 お札の偽造防止技術:現在発行されているお札 」
独立行政法人・国立印刷局:https://www.npb.go.jp/ja/intro/gizou/genzai.html
より引用。
紙幣を刷新する理由が、いらないくらいの
偽札の偽造防止の技術は驚くほど精巧だ。
そもそも物々交換から刷新された、お金の始まりは
「 貝殻 」が、お金だったらしいが、それなら
その辺の海岸で拾い集めれば偽造する必要などない。
それでも、ここまで精巧な偽札の偽造防止の
技術を取り入れて、かつ十数年のサイクルで
刷新しなければならない理由は、やはり偽札を
偽造してでも、楽をして生きたい犯罪者が
後を絶たないからなのか。[ bill ]
しかし、ここまで細かい細工が施されては
いかにカラーコピー機が進化しようとも完全に
紙幣を偽造するのは不可能だろう。
通貨偽造の罪を犯したら罰則は?
最後に補足事項として「 もし偽札を偽造したら 」、
どの様な重罪が課されるかを考えてみたい。
- 通貨偽造罪( 148条 )
- 外国通貨偽造及び行使等罪( 149条 )
- 偽造通貨等収得罪( 150条 )
- 収得後知情行使等罪( 152条 )
- 通貨偽造等準備罪( 153条 )
偽札を含む通貨偽造の罪は、国家の転覆にも
絡んで来るので重罪となり、上記5つの法律が適用される。
金額の大小に関わらず、また実際に使わずとも
「 紙幣を含む通過を偽造した時点 」で犯罪行為だ。
では、もし通貨偽造の罪を犯したら罰則は
懲役で何年くらいが規定されているのか?
無期又は3年以上の懲役に処すると、規定している。
つまり紙幣を含む、通貨偽造罪は懲役3年以上に
処する、と法律では規定されているのである。
今でも、紙幣を偽造する邪な考えを持つヤカラが
後を絶たないというが、いずれ捕まるだろう。
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政府が発表した新紙幣の1万円札の肖像画に
選ばれた、故・渋沢栄一氏【 享年91 】は、
以下の様に述べている。
道理に伴って事をなす者は必ず栄え、
道理に悖( もと )って事を計る者は
必ず亡ぶることと思う。
要は、「 天網恢恢疎にして漏らさず 」なのだ。
渋沢栄一氏は、自著『 論語と算盤 』の中で
「 偽札を作ってまで悪事に手を染めて儲けようとする
輩は、必ず滅びるだろう 」と警鐘を鳴らしている。
むろん通貨偽造罪のみでなく、もっと広い意味で
人を騙してまで、お金を稼ぐ詐欺師にも当てはまろう。