自動運転技術のパイオニアであるティアフォーは、工学者の松尾豊教授【 45 】が率いる松尾研と株式会社IGPI( BAI )とで世界最高の自動運転AI技術を共同で開発すると発表した。
松尾教授と同じ東京大学の加藤真平准教授【 38:CTO 】が、2015年12月にティアフォーを創業しているが2020年2月現在の株価の値段は、いくらなのか?
【 本稿の記事ページの目次 】
ティアフォーの株価の値段はいくら?
自動運転のベンチャー企業であるティアフォー【 東京都文京区本郷( 2ヶ所 )本社:愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1−3( 名古屋大学オープンイノベーション拠点 )/代表取締役社長:武田一哉 】が、東京大学の松尾研と自動運転AI( artificial intelligence:人工知能 )の共同開発を行うと発表したのは、2020年の2月21日だ。
そこで多くの方々から、株式会社ティアフォーの株価の値段についての関心が高まっている。
株式市場 未上場
つまり、株式会社ティアフォーは「 未上場 」なので、「 株価 」なるものは付いていない。
どうりで、Yahoo!ファイナンス情報を見ても、ティアフォーの銘柄が無いわけである。
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ティアフォーの時価総額の想定の値段
「 ティアフォーの株価は未上場なので値段は付いていませんでした 」では、きっとあなたはモヤッとするので、それに付随する補足情報などを。
想定時価総額 53,196百万円/登記簿謄本取得日2020.02.06
上の引用は、1章でも用いたSTARTUP DBからの最新情報であるが、時価総額は531億9,600万円となる。
設立は2015年12月だが、登記簿謄本の取得日は令和2年2月6日なので今月に取得したばかりの、まだ若い会社だ。
今日ワイドナショーで5Gと自動運転が取り上げられてました。ティアフォーは今年2月に(おそらく世界で初めて)5Gで接続された複数台の自動運転車(運転席も無人)を一般道で運用しました。これからサービス化します。#Tier_IV #Autoware #5G pic.twitter.com/c8bFjIrAci
— Shinpei Kato (加藤真平) (@ShinpeiKato) November 17, 2019
決算情報の値段はいくら?
次に、ティアフォーの決算情報であるが、またしてもSTARTUP DBからの引用になる。
決算期 2017.09.30/会計方式 日本方式/決算方式 単独決算/余剰金 -41百万円/当期純利益 38百万円
上の決算情報は2017年時点のものだが、決算公告に「 - 」が付いているのは赤字だからなのか?
決算末日2017年09月30日/純利益▲3860万5000円/利益剰余金▲4176万3000円
上の決算公告の引用はティアフォーの同時期の「 第2期 」の数字だが、やはりマイナスを示す▲が付いている。
つまり、2017年時点の決算書では、純利益も剰余金も4千万前後の赤字を計上していたことが分かる。
ではティアフォーは、どうやって自動運転システム用オープンソースソフトウェアの開発費用を捻出してきたのだろうか?
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資金調達額と調達日は?
実は、ティアフォーは開発費用を「 大手企業からの資金調達 」によって獲得してきている。
いままでの資金調達額の累計は124億7,700万円にも上る。
資金調達日 | 資金調達金額 | 出資元 |
---|---|---|
2017年1月31日 | 1,200万円 | - |
2017年6月9日 | 300万円 | - |
2017年8月31日 | 9,000万円 | アイサンテクノロジー |
2017年9月8日 | 9,000万円 | ヤマハ発動機 |
2018年2月28日 | 26億6,200万円 | KDDI |
アクセル | ||
ジャフコ | ||
ソニー | ||
東京大学 | ||
エッジキャピタル | ||
2018年5月30日 | 6億円 | - |
2019年7月4日 | 80億2,000万円 | KDDI |
アイサンテクノロジー | ||
ジャフコ | ||
ヤマハ発動機 | ||
損害保険ジャパン日本興亜 | ||
2019年8月19日 | 10億円 | Quanta Computer |
上の一覧表も、STARTUP DBのサイトの記事を参照させていただいた。
さて、ティアフォーに投資している電気機器メーカーの「 株式会社アクセル 」だが、以前にも自動運転用の専用システムLSIを共同で開発している。
アクセル< 6730 >の株価は執筆時点の株価761円( 9月22日終値 )から928円( 3月7日終値 )まで上昇、3月7日の東証一部全銘柄中値上がりランキング「 第2位 」となりましたので再び注目してみたいと思います。
同社は2017年5月15日に「 アクセル、ティアフォーと自動運転に最適な専用システムLSIに関する研究開発で協業 」を発表しています。
2017年時点の共同開発が奏功したためか、当時は株価が上がったようである。
ちなみに、2020年2月23日現在のアクセル【 6730 】の株価は、866円で前日比19円安となっている。
ティアフォーの事業内容と歴史の一覧
最後に、あまり株価とは関係ないかも知れないが、ティアフォーの事業内容や沿革などを。
・主な事業内容
・自動運転プラットフォーム開発事業
・自動運転ウェブサービス開発事業
・自動運転システム開発キット販売事業
・自動運転技術の教育事業
事業内容は、自動車関連に特化した企業だが、歴史は?
2015年8月 自動運転ソフトウェア「 Autoware 」をオープンソース公開
2015年12月 加藤真平がティアフォーを創業
2016年 各地で自動運転の実証実験開始
2017年 全国初、一般公道における運転席無人の自動運転を披露
2018年12月 米Apex.AI、英Linaro/96BoardsらとThe Autoware Foundation設立
2019年3月 完全自動運転EV「マイリー」のパイロットサービスを開始
2019年6月 経済産業省事業で自動運転の安全性評価の標準ソフトウェアとしてAutowareを採用
2019年8月 シリーズAラウンドにおける資金調達額が120億円を突破-国内では最大規模
自動運転というと、アメリカが主流なイメージがあったが、なんのなんの日本も頑張っているなと。
なお、オープンソースで公開されている「 Autoware 」の閲覧やダウンロードは以下のサイトで可能だ。↓
[blogcard url=”https://www.pdsl.jp/fot/autoware/”]
株価で関心が高まった非上場企業は、造血幹細胞の培養や、がん治療でも効果が有ると報じられた液体のりメーカーのアラビックヤマトだ。
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/yamato/”]
アラビックヤマトの時は名前が同じであるとか、似た企業名の銘柄が上昇したが、今回はどうなるのか?
いずれにせよ、これからは確実に自動運転が主流となる時代がやってくるので、もしティアフォーが株式を上場したら間違いないく株価の値段は急上昇するはずだ。