新型肺炎コロナウイルスで、東京都では新たに34人が感染した2020年6月2日の夜に「 東京アラート 」が発令された。
では、東京アラートが発動されたことで今後はどうなるのか?
【 本稿の記事ページの目次 】
2日夜に東京アラート発動されてどうなるのか?
小池百合子東京都知事【 67 】は、2日夜に行った記者会見で東京アラートの発令を明言した。
東京アラート発動には、新型コロナウイルス感染が拡大する第二波の兆候に対する東京都民への注意喚起と警告の意味が込められている。
小池百合子東京都知事は、「 ( 1日から実施の )ステップ2の休業要請は徹底してやって頂きたい 」と語った。
専門家らで構成される審議会の意見が、発令を判断するベース( 土台 )になっている。
東京アラート発令で、どうなるかを以下に一覧でまとめた。
- ロードマップのステップ2の休業要請は維持される
- レインボーブリッジと都庁舎が赤くライトアップ
- 東京都民に対するコロナ第二波の警戒を呼びかけ
- 手洗いとマスクの着用を徹底のお願い
- ソーシャルディスタンスの確保と3密を避けた行動
東京アラート発動で一番、影響力が大きいのはなんと言っても「 特措法第24条第9項に基づく店舗の休止要請の実施 」であろう。
あくまでも「 要請 」なので都の強制力はなく、休業要請の有った指定の店が従わなかったからと言って、罰則規定が有るわけではない。
テイクアウトと宅配サービスは時間制限なし
小池百合子都知事は、「 ロードマップで幅広い業種の営業を認めるステップ2は維持されるため、休業要請緩和は想定されない 」としている。
このステップ2に基づく休業要請が、今回の「 東京アラート発令 」で一番、影響が大きい箇所ではなかろうか。
以下に、特措法第24条第9項に基づく休止等要請が今後も維持される店の業種の一覧を箇条書きで、まとめた。
- 遊興施設など⇒施設の使用停止及び催物の開催の停止要請( 休業要請 )
- インターネットカフェ
- 漫画喫茶
- 射的場
- 馬券投票券の発売所
- 場外車券売場
- ◯ー◯スタジオ
- の◯◯劇場
- ◯◯◯ッ◯劇場
- 個室ビデオ店
- キャバレー
- ナイトクラブ
- ダンスホール
- バー
- 個室付浴場業に係る公衆浴場
- ライブハウス
- カラオケボックス
- 遊戯施設( 要請内容は遊興施設などと同じ休業要請 )
- 麻雀店
- パチンコ屋
- ゲームセンターなどの遊技場
- 食事提供施設⇒営業時間の短縮( 朝5時から夜10時までの間 )と適切な感染拡大防止の徹底
- 飲食店( 居酒屋を含む )
- 料理店( 宅配・テークアウトサービスを含む )
- 喫茶店( 宅配・テークアウトサービスを含む )
上で伏せ字にしてある◯◯の部分はアドセンスのNGワードが入るので、あしからず。
実は、ここの当該ページのテイクアウトに関する説明表記が非常に分かりづらかった。
飲食店( 居酒屋を含む。)、料理店、喫茶店等( 宅配・テークアウトサービスを含む。)
※営業時間の短縮については、朝5時から夜10時までの間( 酒類の提供は夜10時まで )とする。( 宅配・テークアウトサービスは除く。)
さっそく、東京都緊急事態措置等・感染拡大防止協力金相談センター( 電話番号:03-5388-0567 )へ電話して担当職員の方に聞いてみた。
つまり、宅配とテイクアウト・サービスに関しては、時間制限ありの実店舗と違って24時間営業でもOKですよ、との意味だった。
しかも、アラートを発動している間は休業要請を緩和しない方針だ。
都は、アラートを出している間は、休業要請などの緩和を進めることは想定していないと説明していて、感染の確認が相次いでいる夜の繁華街などの対策を急ぐことにしています。
ところで、ネットの一部では「 小池都知事が、こうして色々と規制をかけている背景には都知事選まで引っ張って再選されるためのプロパガンダでは? 」との声もチラホラ聞こえる。
確かに、休業要請に比べて得られる協力金では全く経営が立ち行かない飲食店オーナーの悲鳴が聞こえてくるのも事実だ。
とは言え、また感染者数が増えてきている現状を鑑みると、やむを得ない措置かなとも思える。
1日の時点では小池都知事も、東京アラートの発動はないとしていたが、ロードマップ・ステップ2の要請は午前零時から都内全域に出している。
本日の新規陽性者13人(濃厚接触6人、調査中7人)
医療提供体制の充実などを踏まえ、現時点で東京アラートの発動はありません。
有効な治療法が確立されていない今、感染を抑えるのは私たちの強い意志と行動だけです。
事業者、都民皆様一丸となって感染防止策を徹底しましょう。 pic.twitter.com/btlgBm66cE— 小池百合子 (@ecoyuri) June 1, 2020
東京アラート発令の基準値となる数値は?
以下に、東京アラート発令の指標となる数値の3基準を示す。↓
- 1日あたりの新規感染者数が20人未満
- 新規感染者に占める感染経路不明の割合が50%未満
- 週単位の感染者増加比が1未満
つまり、2日の時点で上記3つの基準値を超えたのである。
1日時点で1.は12.9人で下回っているが、2.は56.7%、3.は1.88と基準を超えた。
ところが、2日には34人の感染者数が確認された事で3つの項目が基準値を上回り、東京アラートの発動に踏み切ったのだ。
不肖この私めは茨城県民であるが、今後も感染者数が増えないことを願うばかりである。
東京アラート発令の目印が赤のライトアップ
東京アラート発動の目印として都が実施したのが、都庁舎とレインボーブリッジの赤いライトアップだ。
5月25日からは緊急事態宣言が解除されたことを受け、レインボーブリッジは7色にライトアップしていたが、2日の夜11時からは赤色に点灯している。
上がレインボーブリッジブリッジ( 首都高速11号台場線 )で、下が東京都庁の第一本庁舎( 東京都新宿区西新宿2丁目8−1 )だ。
私めは東京都民ではないが東京生まれ、東京育ちなので一刻も早く、赤色のライトアップが解除されることを祈るばかりである。
それにしても心配なのは、第二波の感染拡大だ。
東京アラート発令でインターネットの反応は?
では、トレンドブログ恒例の「 ネットの反応 」をTwitter民のツイートから、厳選してまとめてみる。
「東京アラート」って聞くたびにこういうのが頭に浮かんでくる…。 pic.twitter.com/62u2Y3tXwF
— 大鳥 (@Otori0704) June 3, 2020
「東京アラート」発令ときた。サイレンでも鳴るのかと思ったら、都庁が羞恥心からか赤く染まったよ。だけどステップ2に変更はないってんだから、曖昧な基準なんだね。満員電車はそのままに夜の街へ行くのは控えろってのも矛盾してるし。ところで小池都知事、カイロ大学首席卒業というのは事実ですか?
— 立川談四楼 (@Dgoutokuji) June 3, 2020
東京アラートが何を意味するのか結局何もわからない
— 能町みね子とアマビエは全く関係ないよ (@nmcmnc) June 3, 2020
「東京アラートを発動したので不要不急な外出を控えろ夜の街へ出るな」と言うけれど。そのアラートが「都庁・スカイツリー・レインボーブリッジを赤くライトアップ」っておい。何その無駄にかっこいいディストピア演出。何のイベントだよ。それ見物にでかけたくなっちゃうだろ。何がしたいんだゆりこ… pic.twitter.com/AlQ1ruiEjE
— EURO † SPEED-iD (@HLEURO) June 3, 2020
「『東京アラート』って結局、『みんな気を付けてね』の意味合いしかねえじゃん」と思ってしまったんだけど、大喜利向きなネーミングに加え、都庁とレインボーブリッジを赤くするだけというツッコまれる隙を与えた結果、世間の耳目を集めたし、「周知徹底」の意味では大成功だと思う。
— 深爪@新刊「立て板に泥水」発売中 (@fukazume_taro) June 2, 2020
関連する情報なので、ロードマップのステップ2も記載したが東京アラートの発令とは別々の項目になる。
かといって、どちらもコロナウイルス関連の事案なので全く無関係ではないが。
それにしても、東京都内の飲食店は青息吐息だろう。
飲食店だけでなく、休業要請が出される前に驚くほど早く経営破綻したのがアミューズメント施設のゲームセンターを運営する企業だった。
たしか、ダイヤモンド・プリンセス号のコロナウイルスの報道が出始めてから、2週間くらいで倒産の報道があった。
コロナの影響で客足が鈍っただけで、いきなり経営破綻したのが驚きであった。
東京アラートのみならず、まだまだCOVID-19が完全に収束するまで油断は出来ない。