2020年4月7日の夜7時から自民党の安倍晋三首相【 65 】が総理官邸にて記者会見を行い、「 特別措置法第32条に基づく緊急事態宣言の発令 」を行った。
では、中・小規模事業者への現金支給200万円と、フリーランスを含む個人事業主に給付される100万円を受け取るための「 受給条件 」とは何か?
個人フリーランスが100万円の持続化給付金を貰う条件は
注目されていた「 フリーランスを含む個人事業主に給付される持続化給付金100万円を受け取るための条件 」とは?
安倍首相は、会見の中で女性記者の質問に対して「 100万円、200万円の現金給付の条件は( 2019年 )末までの間に今までと比べて収入が半減が条件 」だと明言。
「 1ヶ月でも、( 2019年と比較して )どこか( の月 )が当たれば対象 」だとも語った。
細かい条件についてまでは説明していなかったが、ざっくりまとめると「 2019年の売り上げと比較してコロナウイルス感染拡大後の2020年2月以降の単一の、ひと月の売り上げ金額が半分以下なら支給の対象 」となる。
個人事業主に対する持続化給付金の計算方法などの詳しい情報は経済産業省が公式に発表している最新速報のPDFファイルで確認できる。↓
具体的な計算方法は、「 2019年( 令和元年 )の総売上金額( 事業収入 )-2020年の1月以降に売上が50%以上減少した、いずれかの同じひと月【 つまり前年同月比からの減少分 】×12 」の金額で、かつ個人事業主の場合は最大給付額が100万円。
具体例を挙げると、2019年2月の売上げ高が50万円だった場合、2020年同2月の売上げ金が20万円なら前年同月比60%の減少なので支給対象となる。
仮に減少額が、2019年の総売上げ金額が500万円だとしたならば計算方法は、年間500万円-( 20万円×12ヶ月=240 )=で減少分の合計金額が260万円となるが、この場合は個人事業主なら最大100万円、法人( 中小・小規模事業者 )は200万円が給付額となる計算だ。
以上は青色申告の場合であり、白色申告事業者の計算方法は「 2019年の総売上を12で割った平均の月間売り上げ高( 月商 ) 」が50%算定の基準値となる。
白色申告で出した算出額に対して2020年の一番、売上高が減少した月に12をかけた金額を差し引いた数字でかつ、この金額と比較して2020年の一番、売上が50%以上かつ一番、減少したひと月を割り出す。
白色申告の給付額の計算方法は、青色申告と同じ( 2019年の年間売上高-2020年で一番、売上が減少した月×12 )である。
さらには、2019( 令和元 )年以前の2018年から事業収入があり、かつ2020年以後も事業を継続する意思が有ることが支給条件となる。
ただし「 新規開業特例 」があり、2019年に新規開業した事業者でも開業日が2019年12月31日以前かつ関連する書類の提出日も2020年4月1日以前で、さらに2019年度の確定申告の控えを証拠書類として提出できれば、給付を受ける事が可能だ。
なお、資本金10億円以上の大企業は支給対象外となり、法人の場合は従業員数も2,000人以下の会社が給付の対象となる。
さらに経済産業省から発表された最新速報では、申請方法の具体的な手順まで明確化されている。
むろん、不正受給が発覚したら全額返還となるのは言うまでもない。
条件付きの給付まで決まった4月27日の段階での具体的な申し込み時期は、本国会で2020年の補正予算案が成立した日の翌日からインターネットによるオンライン上で、電子申請による受け付けが開始される予定。
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緊急支援策の条件付き給付金30万円は一律全員10万円に?
いままでの解説は、あくまでも中・小規模事業者とフリーランスを含む個人事業主の支援給付金を貰える条件だった。
では今度は、企業および会社にお勤めのサラリーマンの方が対象となる「 緊急支援経済対策の現金給付30万円を貰える条件 」である。
ちょっと、緊急支援策の給付金30万円の方は支給要件が、より複雑である。
緊急支援経済対策の現金給付30万円は個人ではなく、世帯主だけに限定される。
支給条件は「 住民税非課税の水準以下にまで落ち込んだ世帯が対象 」か、あるいは「 世帯主の月収が半分以下に減り、かつ年収換算で住民税非課税水準2倍以下の世帯が給付の対象 」となる。
ちなみに住民税の非課税額は各地方自治体によって異なるが、東京都23区の場合は以下の一覧表の通りだ。↓
世帯人数 | 非課税水準の年収額 | 非課税基準の月収額 | 非課税水準の2倍の金額 |
---|---|---|---|
単身 | 100万円 | 約8.3万円 | 約16.6万円 |
2人 | 156万円 | 約13万円 | 約26万円 |
3人 | 205万円 | 約17万円 | 約34万円 |
4人 | 255万円 | 約21万円 | 約42万円 |
5人 | 約305万円 | 約25.5万円 | 約51万円 |
つまり収入額の減少が半分以下に、例えば年収500万円が300万円にまで下がっても、もらえない場合も出てくるのだ。
つまり最悪、一家の世帯主の収入が新型肺炎コロナウイルスの感染拡大前の半分以下にまで減少しない限りは30万円の給付金が貰える条件に合致しない可能性が出てくる可能性も有るという事だ。
内閣府の公式HPで公表されている「 新型コロナウイルス感染症緊急経済対策( PDF )」にも、支給要件が明記されている。
具体的には、世帯主の月間収入( 本年2月~6月の任意の月 )が、
1.新型コロナウイルス感染症発生前に比べて減少し、かつ年間ベースに引き直すと個人住民税均等割非課税水準となる低所得世帯や、
2.新型コロナウイルス感染症発生前に比べて大幅に減少( 半減以上 )し、かつ年間ベースに引き直すと個人住民税均等割非課税水準の2倍以下となる世帯等を対象として、1世帯当たり30万円の給付を行う。
まさに1章でも、ご説明申し上げた様に安倍首相が会見で述べた通り「 1ヶ月でも、どこかのひと月が 」に該当する部分が「 本年2月~6月の任意の月 」となる。
つまり「 2020年2月から6月までの任意の、ひと月の収入が半減以上かつ年間ベースで個人住民税均等割非課税水準の2倍以下となる世帯なら支給する 」条件になる。
ところが、4月16日になり情勢が大きく変わってきた。
首相は、住民税非課税世帯などに対象を絞った1世帯当たり30万円の現金給付をとりやめ、1人当たり10万円の一律給付を、今年度補正予算案に組み替えて実施するよう求めている公明党との再調整を指示した。
まだ本決定ではないが、条件付き30万円の給付を取りやめ、一律で国民一人に付き10万円を支給する方向で調整が始まった模様。
申請が通れば今回は支給までのスピードを重視すると安倍首相が明言しているので、5月には現金が手元に入る見通しだが、まだ実施の時期に関する詳しい内容は決まっていない。
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以上の条件が、中・小規模事業者とフリーランスを含む個人事業主への給付金制度にも当てはまるのかまでは現時点では分からない。
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申請の申込方法に関して安倍総理は、「 手続きは郵送が基本だが、インターネットでの申請も出来るように検討する 」としている。
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一時的な小口資金の緊急貸付に関する融資を受ける条件
本稿でご紹介した、中・小規模事業者への現金支給200万円およびフリーランスを含む個人事業主に給付される100万円と、各世帯ごとの緊急支援10万円の支給以外にも、コロナウイルスによる感染拡大の影響生活が困窮した方に向けた「 生活福祉資金貸付制度 」もある。
生活福祉資金貸付制度では、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、貸付の対象世帯を低所得世帯以外に拡大し、休業や失業等により生活資金でお悩みの方々に向けた、緊急小口資金等の特例貸付を実施します。
生活福祉資金貸付制度の、お問い合わせ先は「 お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会 」にて申し込みを受けつけている。
連帯保証人も不要で貸し付けて貰えるが審査があり、一部では厳しいとのインターネット情報もあるが緊急事態宣言に配慮して、だいぶ審査は緩い。
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それでも申し込みは当然、無料でできるので本当に生活が立ち行かなくなったらフルに活用すべきだろう。
さらに加えて、安倍総理は一人あたり1万円の児童手当ての増額も追加したと発表した。
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また、コロナの影響に鑑み、事前予約制ながら確定申告も4月17日以降でも受け付けることを決めたと国税庁が発表した。
過去最大と言われる事業規模108兆円の支出のうち、日本政府の財政支出は実質39兆円で、このお金の事を「 真水 」という。
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真水の内訳は、や財政投融資および前年度分の未執行分の経済対策費などが充( あ )てられる。
ちなみに国債発行で賄( まかな )う補正予算の金額は16.8兆円となる。