
2025年7月23日の午後9時に南シナ海の海上において発生した台風8号コメイ( co-may )。
台風第8号が発生しました。
23日21時、南シナ海の北緯17度40分、東経118度50分において、熱帯低気圧が台風第8号になりました。
ちなみに復活台風8号は発生直後にフィリピン北部のルソン島の脇のバシー海峡を通過していますが、フィリピン国内では壊滅的な洪水の被害を巻き起こしています。
この後、気象庁発表では26日( 土曜日 )の午前9時には東シナ海の海上において熱帯低気圧に衰弱。↓
気象庁/公式HP「 台風第8号( コメイ ) 」を加工して作成。
このまま消滅するものと思われましたが、そのあと再び台風へと発達した“復活台風8号”が東シナ海を北西の方角へ進みつつ、中国大陸へ上陸する進路予想が予報されています。
【 記事の目次 】
気象庁発表の台風8号が中国大陸へ上陸する予報
気象庁/公式HP「 台風第8号( 台風経路図 ) 」を加工して作成。
きのう27日( 日曜日 )の夜9時に沖縄本島の東のフィリピン海の海上にある熱帯低気圧から再発達した復活台風8号コメイ( co-may )。
この後、東シナ海を西よりへ進み、30日( 水曜日 )の午前3時には中国大陸に上陸する予報です。

いま現在は発達期で、今日28日の午後3時には中心付近の最大風速が毎秒23m/s(45kt)にまで発達する予報。↓
種別 台風 強さ -
存在地域 華中
予報円の中心 北緯29度20分( 29.3度 )東経121度40分( 121.7度 )
進行方向、速さ 西北西15km/h( 8kt )
中心気圧 990hPa
中心付近の最大風速20m/s( 40kt )最大瞬間風速30m/s( 60kt )
予報円の半径210km ( 115NM )
すでに28日の朝の時点で沖縄本島を通過していますが、移動の速さは「 ゆっくり 」か、10km~20kmと遅めです。
大陸へ上陸後する30日の午前3時には最大風速が毎秒20m/sまで再び衰弱する予報ですが、もしあなたが中国大陸にお住まいならば今後の最新情報だけは、こまめにチェックし続けてくださいね。
米軍JTWCは気象庁よりも早く中国大陸への上陸を予報
日本の気象庁よりも早い段階で台風8号が中国大陸への上陸を予報していたのが、米軍JTWC( 合同台風警報センター )でした。
上の画像は、気象庁が熱帯低気圧に衰弱したと発表していたときのJTWC進路予想図ですが、先島諸島や九州地方へ接近する予報では、ありません。
今の気象庁と同じく、30日の午前3時に最大風速13.3m/sの弱い状態ながらも中国大陸へ上陸する進路予想。
上の図は、きのう27日の午前3時( 日本標準時 )時点のJTWC衛星画像です。
弱いながらも、TD11W“CO-MAY”なる台風8号の雲画像が映し出されています。
さらに南東の海上のフィリピン海に台風9号クローサ( Krosa )の雲画像が、クッキリと映し出されていますね。
Windyで見る台風8号の大気循環の変化は
上の画像は、Windyによるドイツ気象局DWDの天気予報モデルをベースとするアイコンモードの気圧配置図。
予報日時は7月30日の午後1時ですが、弱いながらも中国大陸の上海の北側に上陸している台風8号の等圧線が映し出されています。
動く予報の映像は以下の埋め込み画像から、ご覧いただけます。↓

むろん、あくまでも予報なのでこの後も変化はします。
さらに予報がどうあろうとも、100%的中することはないので実際にどうなるかは、その時になってみないと分かりません( 本音 )。
世界各国6つの気象機関の台風8号の進路予想を比較
上の画像は、多機関統合熱帯低気圧予報( 北西部太平洋および南シナ海 )による、台風8号の進路予想図です。
本当は7つの気象機関まで見れますが、今回はPAGASA( フィリピン大気地球物理天文局 )のデータがないので、6つの気象機関の比較画像となります。
1章と2章でご紹介した日本の気象庁と、米軍JTWCも含まれています。
熱帯低気圧に衰弱した台風8号が復活した理由
台風から、いったん熱帯低気圧に衰弱してそのあと再び発達して台風に変わる「 復活台風 」は、2018年の台風28号マンニィ( MAN-YI )以来7年ぶり。
さらに復活台風ではないけれども、2019年9月に発生した台風16号ペイパー[ peipah ]は、その前に「 台風のタマゴ 」となる熱帯低気圧の発生が気象庁から発表されたものの台風にならずに、いったん消滅しています。↓
詳しい解説はココでは省きますが、熱帯低気圧の発生と台風への成長発達の主な6つの条件の中の、ひとつが「 海面水温26.5℃以上 」です。
むろん海面水温が高いという単一の要素だけで、すぐに台風が発生するわけでもないですが。
復活台風8号が再発達した場所( 下図の✕印 )の海域は、27日の夜9時の位置で沖縄本島の東のフィリピン海。↓
気象庁/公式HP「 海面水温実況図7月26日 」を加工して作成。
上の海面水温実況図のデータは26日時点のものですが、✕印の海面水温が26.5℃以上あります。
海面水温が高いと、それだけ台風のエサとなる水蒸気を大量に海上へ放出し続けるので台風が発生、発達しやすい状態に。
むろん上記以外の複合的な要因も複雑に絡み合っているのでしょうが沖縄周辺の海は、まだまだ海面水温が高い状態にあり、台風が発達しやすい状態であることが分かりますね。
復活台風8号コメイco-mayの意味は草の名前
42/ベトナム/Co-may/コメイ/草の名前
復活台風8号コメイ( co-may )の意味は「 草の名前 」で、国際機関である台風委員会に42番目に登録されています。
命名国はベトナムですが、むろんネットスラングの草ではありません。
日本の気象庁では台風の名前は、すべて星座の名前を付けていますが外国は動植物や人名が多く使われています。