日本政府は2020年3月10日の閣議で「 新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案 」を決定し、「 緊急事態宣言 」を安倍晋三首相【 65 】が出したときに法的な拘束力を持たせる法案を国会に提出した。
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【 本稿の記事ページの目次 】
新型コロナの歴史的緊急事態宣言でどうなる?
すでに与野党間でも合意している「 新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案 」は3月13日に成立、14日に施行される見通し。
では改正案の可決、成立後に安倍晋三首相が「 緊急事態宣言 」を発令したら、どうなるのか?
まずは、イベントなどの開催制限。一定以上の面積の映画館やライブハウスの使用を事実上、禁止することが可能になる。
そして、学校、保育所などの使用制限・停止の要請指示。安倍首相の休校要請には法的根拠がないとの批判が出ていたが、緊急事態宣言により、法的根拠を持たせることができる。
続いて、医療施設開設のための土地・建物の強制使用。国が必要と判断すれば、土地を強制的に使用し、医療施設に充てることが可能になる。
最後に、医療品や食料の収容・保管命令。現在、マスクなどの品薄が続いているが、業者に対して、売り渡しや保管を命令することが可能になる。物資を隠すなどした場合、6カ月以下の懲役、または30万円以下の罰則規定もある。
安倍首相から歴史的緊急事態宣言が発令されると、主に以上に引用した4項目が法的な拘束力を持つ。
「 どうなるか 」の主な内容の4項目を、あらためて以下に一覧にしてまとめた。↓
- 一定以上の面積の映画館やライブハウスの使用を事実上、禁止
- 学校、保育所などの使用制限・停止の要請を指示
- 国が必要と判断すれば臨時に使う土地を所有者の同意なく強制的に医療施設に使用
- 事業者に対する医療品や食料の収容・保管命令
- 物資を隠すなどした場合、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰則規定
つまり、歴史的緊急事態宣言が安倍首相から出されると「 大勢の人が集まる場所の使用を国が制限し、医療施設のための強制使用およびマスク等の売渡しや保管命令に背いた事業者には罰則規定 」が、なされるようになる。
では、「 新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案 」とは、どのような内容に、なっているのか?
新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案
3月13日に法案が可決、成立される見通しの「 新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案 」は以下の内容だ。
新型コロナウイルスの感染が急速に拡大する事態に備え、政府は10日の閣議で、首相が緊急事態を宣言できるようにする新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案を決定した。
この改正案は与野党間でも合意済みなので、ほぼ100%通過、成立する。
自治体による外出の自粛や学校の休校などの要請や指示を可能にするための法案を決定し、国会に提出しました。
この改正案を担当するのは、西村康稔経済再生担当相【 57 】だ。
つまり、新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案とは安倍総理が緊急事態を宣言したときに、1章で説明した内容に対して法的な拘束力を持たせるためのものだ。
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ちなみに新型インフルエンザ等対策特別措置法なる法律は元々あり、2018年6月27日に公布されている。
緊急事態宣言の対象地域は7都府県で、一覧を以下にまとめた。↓
- 東京都
- 神奈川県
- 埼玉県
- 千葉県
- 大阪府
- 兵庫県
- 福岡県
発令のタイミングに付いて菅義偉官房長官【 71 】は、2020年3月10日午前の定例会見で「 現時点においては、ただちに発令しない 」とコメントしていたが、安倍総理は「 4月7日にも発令し、実施期間は1ヶ月 」だと決断した。
さらに、4月16日には日本全国の都道府県すべての地域を対象に5月6日までの期間で緊急事態宣言を発令した。
緊急事態宣言と同時にマスク高額転売ヤーに罰則
明日13日の国会で可決、成立する予定の新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正案は、14日に施行されるが翌15日には「 国民生活安定緊急措置法施行令の一部を改正する政令 」も施行される。
すでに10日に閣議決定している、この政令はまさにマスクの高額転売ヤーを取り締まるための法律だ。
衛生マスクを不特定の相手方に対し売り渡す者から衛生マスクの購入をした者は、当該購入をした衛生マスクの譲渡( 不特定又は多数の者に対し、当該衛生マスクの売買契約の締結の申込み又は誘引をして行うものであつて、当該衛生マスクの購入価格を超える価格によるものに限る。)をしてはならないこと。
規定に違反した場合について罰則を定めること。
では、15日に施行される法律に違反した場合の罰則は具体的に、どうなるのか?
施行する3月15日以降、購入価格を超える価格でマスクを転売することは禁止になる。
違反者への罰則は、1年以下の懲役か、100万円以下の罰金、またはその両方としている。
なんと!マスクの高額転売をしたら、1年以下の懲役か100万円以下の罰金もしくは、両方という厳しい罰則が盛り込まれた。
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むろん、マスク本体の価格だけを安く抑えて送料を1万円などに高く設定しても逃げられない。
とはいえ、ネットオークションサイトでは、すでに高額転売ヤーのアカウントは凍結されている上に売上げ没収などの措置が取られているので、制裁は受けていよう。
歴史的緊急事態宣言でインターネット上の反応は
2020年3月11日現在、歴史的緊急事態宣言は新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案の提出が閣議決定されただけで、まだ出されていない。
そんななか、インターネット上の反応は、どうなっているのか?
🔻もうすぐ、日本は
世界中から入国禁止を受ける‼️勿論、米国からも‼️
俺は40日前から非常事態宣言を
発令しなくてはいけないと
言ってきたが… … …(>_<)
悲しいね (。>д<)— 帯 刀 大 和 (Y.Tatewaki) (@yamato1959449) March 4, 2020
新型感染症で“非常事態宣言”を出したくてたまらないのは見て取れるのだが、非常事態な割には指揮官なりが毎日会見開いて状況の説明したり国民の不安や疑問に答えるほどではないのな。
— ナスカの痴情ェ (@synfunk) March 7, 2020
💥あのな❗コロナウィルスはさほど怖くないと言ってる馬鹿ども良く聞きやがれ❗
何故、当事国の中国が100都市を
封鎖したんだ⁉️
何故、各国が中国からの人の流通を切断したんだ⁉️
何故、様々なスポーツやイベントの中止を政府が要請したんだ⁉️
何故、米国が非常事態宣言をしたんだ⁉️過去にあったか⁉️— 朽 木 龍 斗(龍神の魂) (@kutiki_919)March 10, 2020
北海道より気候的に温暖にも関わらず愛知県のコロナウイルス感染者数の増加は危険。
何が危険かってこれだけ感染者数増加しても非常事態宣言も出さず、SNSで批判する意見には耳も傾けず、賛同する意見にはコメントを返すような暇がある大村知事— アンジュ (@amjtwu) March 10, 2020
ひと足先に非常事態宣言下にいる道民からのアドバイス。
外出を避けるようにいわれて、初日2日目は大量買いで品不足が起きても、みんな外出を避けるためすぐに品物は逆に余ったです。
序盤で日持ちするものが売り切れても、慌てないことです。
その分、後日買い物する人は減りました。— 「 け 」🥶KENJI SAWADA (@kensawa55) March 10, 2020
非常事態宣言を出して下さい!と望むTwitterのツイートが目立つ。
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日本では、まだ安倍総理大臣が非常事態宣言を出したわけではないが、すでに北海道では鈴木直道知事【 38 】が2月28日に「 緊急事態宣言 」を発動している。
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どうなるアメリカ合衆国でも緊急事態宣言を発令
アメリカでも、すでに新型肺炎コロナウイルスの感染による「 緊急事態宣言 」がカルフォルニア洲全域とニューヨーク州全域で出されている。
では、米カルフォルニア洲が緊急事態宣言を出したことで、どうなるのか?
こうした中、カリフォルニア州のニューサム知事は4日記者会見し、州全域に非常事態宣言を出しました。
カリフォルニア州では、すでにサンフランシスコなど複数の自治体が個別に非常事態宣言を出していますが、州全域が対象となることによって今後は州外から医療関係者の受け入れを進めるなど診療態勢が強化されるほか、州の法律に基づき、正当な理由がないのにマスクなどの物資を高額で販売することを取り締まる権限が発動できるようになるということです。
米カルフォルニア州の場合、洲外からの医療関係者の援助とマスクなどの高額販売を取り締まる権限が発動できるとした。
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やっぱり便乗商法は、どこの国でも同じだなと思うが、高額転売ヤーは大雪の日に動けなくなった餃子の王将を見習って頂きたい。
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さて次は、7日に非常事態宣言を発動した米ニューヨーク州のクオモ知事だ。
便乗値上げをする業者もいるといい、クオモ氏はハンド・サニタイザーを1本80ドル( 約8400円 )で売っている店もあると指摘した上で、販売ライセンスの剥奪などを警告した。
米NY洲では、便乗商法で関連商品の高額転売をした店舗には、「 販売ライセンス剥奪 」の警告をする。
やはり、日本でもアメリカでも品薄商品を高額で売りたい考えは同じだが、ハンドソープが8,400円て、どこの高級ブランド品?と首をかしげたくなる。
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アメリカの洲単位の非常事態宣言の内容は高額販売の取り締まりが盛り込まれているが、ここは日本の高額転売ヤーを規制する動きと同じだ。
ちなみに転売自体は悪ではないし違法行為でもない。
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もし転売自体が違法ならば日本中のコンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの小売業も中間卸し問屋も全てが違法となる。
それにしても、歴史的な緊急事態宣言が出されないことを願わずにはいられないが一寸先は闇である。