4月19日の正午すぎに突然、発生した東京・池袋での
突然の惨劇で、犠牲になった2人の母子を含む
多くの方々が重軽傷を負われた。
「 アクセルが戻らなくなった 」と事故後、
電話をかけた息子に話したという、高齢の
男性ドライバー【 87 】だが、運転していた
トヨタ・プリウスの自動ブレーキは、
効かなかったのだろうか?
【 本稿の記事ページの目次 】
池袋の事故でプリウスの自動ブレーキは効かなかった?
まずもって、事故を起こしたTOYOTAのプリウスに
機器の不具合は有ったのだろうか?
事故後の警察の調べでは、事故直後に
エアバッグも正常に作動するなど、車の機器に
不具合は確認されなかった、としている。
足元のアクセルペダル付近に落下物もなく、
物が挟まるトラブルも無かった、とのこと。
警視庁がメーカー立ち会いのもと、
飯塚元院長の車の点検を行った結果、
アクセルとブレーキに異常がなかったことが
新たにわかった。
つまり、トヨタの立会いで点検を行なった結果、
プリウスのアクセルとブレーキには、
異常が見られなかったと言う事なのだ。
また乗用車のみでなく、運転していた男性も
飲酒運転や、薬物などの使用は見られなかった。
事故を起こした男性が暴走中にハンドル操作を
ほとんどしていなかったことが、
捜査関係者への取材で明らかになった。
で、ここからが本題であるが結論から言って
池袋で事故を起こしたプリウスには、自動ブレーキの
システムが装備されていない車種である事が分かった。
根拠は次章で詳しく述べるが、池袋で事故を起こした
2代目プリウスのNHW20型には、自動ブレーキが組み込まれている
トヨタの「 サポカー 」および「 サポカーS 」の
システムは装備されていない。
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池袋で事故を起こしたプリウスに自動ブレーキは有る?
まずは、池袋で事故を引き起こしたプリウスの
車種と年式を特定させる必要が有るが、本当に
2代目プリウスのNHW20型である根拠は有るのか?
上の画像のプリウスが事故を起こした車両だ。↑
以下の画像が、トヨタ・プリウスのNHW20型で
生産年式は、2003年から2011年式の車両だ。↓
東京都豊島区池袋4丁目で事故を起こした
プリウスの車両と完全に一致する。[ sapocar ]
2代目のプリウスには、オプションでも
自動ブレーキは装備されていないのである。
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自動ブレーキが装備されてるプリウスの車種と年式は?
では本章で、さらに池袋で事故を起こした
プリウスの車種と年式を深掘りして見て参りたい。
トヨタのプリウスは、電気とガソリン自動車の
ハイブリッド専用車だが、池袋で事故を起こした
2代目のプリウスはハッチバック形状の車種だ。
発売は2003年9月1日から開始、2011年12月までに
生産が終了し、グレードは以下の5つがある。↓
- S・最量販グレードとなる標準仕様車
- G
- 本革巻きステアリング( ハンドル )
- キーレスオープン( スマートエントリー )
- CDチェンジャー標準装備
- アルカンターラ素材シート
- TOURING selection・上級オプションパッケージ
- EX・法人ユーザー向けの車種
- S”STANDARD packge”・Sを土台とした低価格車種
池袋で事故を起こしたプリウスが、どのタイプなのか
までは分からないが、いずれにしても自動ブレーキが
装備されることは無かった。
ところで、過去にプリウスは「 アクセルペダルが戻せない 」
不具合が発生し、リコールが行われた事があるが!?
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アクセルペダルが戻せないプリウスのリコール426万台
9年半前にプリウスの不具合が発見され、
スズキの202万台の倍以上のリコールが行わた。
米トヨタ自動車販売は、アクセルペダルが戻せなくなる恐れがあるとし、
「 レクサス 」「 プリウス 」など7車種を対象に
米運輸省高速道路交通安全局( NHTSA )にリコール
( 回収・無償修理 )を届け出ることが
2009年11月25日にわかった。対象車は少なくとも426万台に達する見込み。
分厚いフロアマットがずれアクセルペダルが
引っかかる不具合。日本で発売されている車は危険がないという。
上記のプリウスのリコール内容は、まさに
19日の池袋の事故を彷彿とさせる現象だが、
あくまでもアメリカで発売されている車種のみの
リコールである。
「 逆輸入車に乗ってる可能性 」もあると思い、
いろいろ調べてみたが、基本的に北米市場むけの
プリウスは「 左ハンドル車 」だが、事故を
起こした車両は右ハンドル車であった。
なので、池袋で事故を起こした87歳の男性が
逆輸入車を購入して運転していた可能性は低い。
詳しい経緯は存じ上げないが、元官僚の方で
農機具メーカー大手クボタの代表取締役副社長も
歴任された高齢の男性が、わざわざ海外で販売された
プリウスを逆輸入で買うだろうか?
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トヨタの自動ブレーキ装置「 サポカー 」とは何か?
池袋で事故を起こした2代目プリウスには
搭載されていない、トヨタの自動ブレーキの
システムを、「 サポカー 」と言うらしい。↓
トヨタのサポカーとは、自動ブレーキ装置を
含めた、安全な自動車のコンセプトだ。
「 セーフティ・サポートカー( 略称:サポカー )」は、
高齢運転者を含めたすべてのドライバーによる
交通事故の発生防止・被害軽減対策の一環として、
国が推奨する新しい自動車安全コンセプトです。
- サポカー:自動( 被害軽減 )ブレーキを搭載したクルマが対象
- サポカーS:自動ブレーキに加えて、高齢者に多いと言われている
踏み間違い事故防止をサポートする機能を搭載したクルマが対象。
- サポカーSワイド必要機能
- 自動( 被害軽減 )ブレーキ( 対歩行者 )
- 車線逸脱警報
- 先進ライト( 自動切替型前照灯 )
- ペダル踏み間違い時加速抑制装置( マニュアル車は除く )
- サポカーSベーシック+必要機能
- 自動( 被害軽減 )ブレーキ( 対車両 )
- ペダル踏み間違い時加速抑制装置
- サポカーSベーシック必要機能
- 低速( 30キロ以下 )自動( 被害軽減 )ブレーキ( 対車両 )
- ペダル踏み間違い時加速抑制装置
上記引用の「 自動ブレーキ装置 」が付く
TOYOTAサポカーにはプリウスも2車種が含まれる。
2015年12月9日発売の「 トヨタ4代目プリウスZVW5型の
Aツーリングセレクション 」と、2018年1月8日発売の
「 トヨタ2代目プリウスPHV特別仕様車S”Safety Plus” 」
の2車種がサポカー対象車種となる。
プリウスで自動ブレーキが搭載された
サポカー対象車種は、新しいタイプの車種のみだ。
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以上の事から、池袋で重大事故を起こした
2代目プリウスNHW20型の車種には、自動ブレーキは
搭載されていないという結論になる。
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/kobe/”]
さらには、不具合のある欠陥車でもないし
リコール対象車種の逆輸入車でもない。
結果的に、運転していた87歳の男性ドライバーの
操作ミスだという結論に、なるのだが。
事故についての疑問が解決しました。ありがとうございます。
運転に不安を感じた時点で最新型に乗り換えていれば、別の可能性があったのかもしれませんね。
安全には、たとえ有効性に疑問があっても、早めの投資をするべきですね。
鈴木博さま、励みになるコメントを頂き、誠にありがとうございます。
おっしゃいますように、2代目ではない自動ブレーキ装置が
搭載されているプリウスであれば、事故は起きなかったかも知れません。
記事にも記しましたが、防犯カメラの映像を見る限り、
あと1秒はやく、横断歩道を渡る母子が乗る自転車が前に進んでいれば、
犠牲になった母子は無傷だったとも思えるタイミングでした。
今回の事故を踏まえ、これからは国土交通省が規制を強化し、
自動ブレーキの搭載が必須になっていくのかも知れませんね。
大津園児死傷事故でも幼児をひき( 命を奪った )車には自動ブレーキついてたけどね
流行りと金儲けだけで けっきょく何の役にも立たなかったそうだ。
たしかにブレーキかかってないよな。
車より人。
免許制度厳しくして 試験でも100点とらなきゃ免許こうふしちゃだめ。
間違ってても免許取れるなんて頭おかしい制度だろ。
2代目プリウスは、初期に発売されたものが電動モーター作動時に無音のため、低速での歩行者との接触事故が多発したため、モーター作動時に擬音を入れる事が義務化されましたよね。
どうも
「ブレーキを踏んだ」=「アクセル踏んでも無音」
の対策以前のプリウスだと当然の結果のような感じもしますが、どうなんでしょうか?
自動ブレーキも本来の ブレーキも同一の構造に帰結してるはず。プリウスのブレーキシステムは先日構造図を見る機会があって愕然とした。私ならこんな車絶対乗らない。