2020( 令和2 )年5月12日の午後10時20分に気象庁の予報部が「 発生した 」と発表した、台風第1号ヴォンフォン[ vongfong ]。
2021年( 令和3年 )の台風1号ドゥージェンたまごの最新情報は以下のリンクから。↓
最新情報と米軍JTWC( 合同台風警報センター )とヨーロッパECMWF( 中期予報センター )の進路予想図は?
【 本稿の記事ページの目次 】
台風1号の米軍JTWCの最新情報は日本に向かう!
台風1号ヴォンフォン[ vongfong ]の5月14日現在の状況に関する最新情報を。
2020年5月11日の米軍衛星画像から見ると、台風と定義されている海域のフィリピン第三の都市ダバオの東の海上に熱帯低気圧( TD )である、いわゆる「 たまご 」が発生した。
12日にトロピカルストーム( TS )に発達した、1号ヴォンフォンの進路予想図も公開されている。
なんとも気がかりなのは、フィリピンに上陸、縦断後に日本の沖縄県へ向かう進路予想図だ。
トロピカル・ストーム( TS )発達から減衰の強さの過程を時系列に一覧にまとめた。↓
- 2020年5月15日の午後3時/最大風速46.26m/s【 非常に強い 】
- 16日の午前3時/43.7m/s( 強い状態でフィリピン上陸/縦断 )
- 17日の午前3時/28.2m/s( 減衰しながらも沖縄県に向かう )
- 18日の午前3時/23.1m/s
- 19日の午後3時/17.9m/s
12日に熱帯低気圧( TD )から台風( TS )に発達したが、今後は15日にかけて非常に強い勢力に成長する見通しだ。
フィリピンに上陸、縦断後の18日には減衰するものの沖縄県の方面である北東に向かう進路予想図となっている。
米軍JTWCが指定する地域のABPW( Abbreviated Pacific West )10は、西部/南太平洋となっているが台風とは、「 東経100度線から180度経線までの間の北半球の海域で発生した熱帯低気圧から発達した気流 」を指しているので、南太平洋地域は入らない。
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アメリカ海軍の台風1号テキスト警告文の内容は
では、2020年5月12日の英文によるアメリカ海軍のテキスト警告を引用する。
120時間、有効:170000Z — 19.7N 121.4E最大持続風-050KT、GUSTS 065KT
5月12日の午前12時時点での警告文は、17日の午前9時の予想位置が、緯度が北緯19.7°N、軽度は東経が121.4E付近にあり、日本の沖縄県糸満市の西端から955.91km( 593.98マイル )西南のフィリピン海の海上にある。
5月17日の熱帯低気圧( か台風 )のある予想位置はフィリピン・ルソン島の北側、台湾の南側となり、Googleマップで表示させる。↓
減衰した後の17日時点の最大風速は、50ノットなので最大風速に換算すると毎秒25.7m/sとなり、台風の条件となる17m/sを超えている。
さらに、公開されている米軍JTWCの英文テキストによる初回の警告文の内容は以下の通り。↓
熱帯低気圧は、北北西の方角に時速7.4キロの速さで移動中。
5月12日の午前3時時点の存在位置は、北緯9.6°N、東経128.8°Eとなり、その場所をGoogleマップで記載する。↓
今後は、フィリピンに向かいながらも上陸後は縦断して北上を開始し、日本列島に向かう進路予想図となっている。
ヨーロッパECMWFの最新情報で台風1号の卵は?
上の画像は、ヨーロッパ中期予報センターの2020年5月12日時点の台風の進路予想図だ。
ABIO( Abbreviated Indian Ocean )10( インド洋 )の南半球の場所に大きな予報円が存在しているが位置的に台風ではなくサイクロンである。
台風の定義は、あくまでも北半球なので赤道より上の海域に限られる。
以下の画像は自動更新機能付きのWindyで、ECMWFモードだ。
フィリピンの東側に台風1号となる1,010hpa( ヘクトパスカル )の低気圧の渦が見える。
ウィンディは常時自動更新なので、このページをブックマークしておけば、私めが記事を更新せずとも常に最新情報を確認できるのでオススメだ。
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気象庁の第1号発生からの進路予想図と経路図は
では、台風1号ヴォンフォンの気象庁の経路図を以下に。↓
気象庁公式HP「 台風経路図/令和2年( 2020年 )/台風第1号 」[ http://www.jma.go.jp/jp/typh/2001.html ]を、「 瓦版茨城 」のブログ運営者が加工して作成。
台風1号が、5月12日の午後9時に発生したときの中心気圧は1,002hpa( ヘクトパスカル )だ。
出現位置の座標は北緯10.8N°、東経129.2°Eで、フィリピンの東側だった。↓
以下の気象庁の進路予想図と、ほぼ同じ発生位置となる。
気象庁の進路予想図は米軍と、だいたい同じだ。
気象庁公式HP「 台風経路図/台風第1号 ( ヴォンフォン )令和2年5月14日9時50分発表 」[ http://www.jma.go.jp/jp/typh/2001.html ]を、「 瓦版茨城 」のブログ運営者が加工して作成。
気象庁の進路予想図で誤解しがちだが、白い予報円が大きくなるからと言っても台風が大きくなるわけではなく1号の場合、逆に小さくなっていく。
白い予報円が大きくなる意味は、台風の予想進路の「 確率のブレ幅の大きさ 」なので、誤解なきように。
以下に気象庁予報の最新情報で、台風の強さの推移を時系列で一覧にまとめた。
- 5月14日9時の実況/強い/中心付近の最大風速40m/s( 80kt )
- 15日9時の予報/強い/40m/s( 75kt )
- 16日9時の予報/存在地域フィリピン/25m/s( 50kt )に減衰
- 17日9時の予報/20m/s( 40kt )
- 18日9時の予報存在地域・沖縄の南/18m/s( 35kt )
- 19日9時の予報/存在地域・日本の南/熱帯低気圧
フィリピンを縦断したあとに減衰した状態で沖縄県に向かうが、17日の午前3時に熱帯低気圧に変わった。
今回の台風第1号は、日本本島に甚大な影響はないと見るが、沖縄県や先島諸島への影響は出る可能性がある。
7つの気象予測データで台風1号の進路予想を比較
上の台風1号ヴォンフォンの進路予想図は、Multi-Agencyによる7つの気象機関の予測データを1枚の画像で表したもの。
7つの気象機関すべてが一致して5月18日には沖縄県の南東に移動しているのが分かる。
米軍や気象庁を含めた7つの気象機関はヨーロッパ中期予報センターECMWFは入っていないが、詳しくは別記事で解説している。↓
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/krosa10/”]
むろん、13日時点のデータなので、今後の進路予想図が変わる可能性も十分にある。
それにしても、16日の時点で「 非常に強い 」勢力にまで成長する台風1号が上陸、縦断する予報のフィリピンは進路予想図どおりになったら、さぞかし大変に違いない。
Ang bagyong No. 1, na lumalaki sa isang “napakalakas” na kapangyarihan hanggang ika-16, ay darating at tatawid sa Pilipinas( タガログ語 )
EARTH気象情報で2020年5月12日の午後3時の気流
世界中の気象情報をビジュアライズする「 EarthWindMap 」の最新情報でも令和二年5月21日の午後3時現在、台風1号ヴォンフォン[ vongfong ]の、たまごとなる気流が出現した!
[blogcard url=”https://typhoon-japan.info/blog/weather-forecaster/”]
台風1号ヴォンフォン[ vongfong ]の名前の意味
ちなみに台風1号ヴォンフォンの名前の意味は「 すずめ蜂 」であり、命名国はマカオで台風委員会には63番目に登録されている。
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/nuri/”]
2019年の台風29号ファンフォンや台風27号フォンウォンとも名前が似ていて、まぎらわしいが全くの別物である。