気象庁から2019年8月21日に熱帯低気圧aがフィリピン海の
東に発生し、24日の午後3時に台風11号バイルーに発達したとの
発表が有ったので、米軍JTWCの最新情報の進路予想図を見ていく。
【 本稿の記事ページの目次 】
台風11号バイルー米軍JTWCの進路予想図と最新情報
令和元年8月23日の金曜日の午前6時に発行された米軍JTWC合同台風警報センターの進路予想図は以下の通りである。
米軍Joint Typhoon Warning Centerの最新情報での台風の強さはトロピカルストーム
( tropical-storm:最大風速がおよそ17m/s以上25m/s未満 )の状態である。
24日の午後3時には、バシー海峡の近くのフィリピン海の先島諸島付近に接近してから
台湾に上陸してから縦断後、25日付近には中国大陸にも上陸の進路予想となっている。
次章では米軍が発行した警告テキスト英文で台風11号の位置を見ていきたい。
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台風11号バイルー米軍JTWCのテキスト警告文の内容
米軍JTWCが発行した台風11号の卵の熱帯低気圧の#7回目の警告文の内容は以下の通り。
台風11号に発達している最新情報の発行日が、2019年8月23日の午前6時( JST日本標準時 )である。
23日の午後3時時点の台風11号の存在位置は、北緯( 軽度 )が
17.5°N、東経( 経度 )127.9°Eなので、Google地図で表示する。↓
沖縄県糸満市の最南端の海岸沿いから南に954.5km
( 593.1マイル )のフィリピン海の海上に台風11号がある。
97Wの移動速度は07KNOTSなので時速にして約13キロと、ママチャリの進む速さだ。
最大風速は24日の午後3時時点の予報で秒速30.84m/s( 60KNOTS )と弱い勢力だ。
進行方向は、360°なのでほぼ北の方角で、台湾の方角に向いつつ有ったが
ちょっと沖縄県よりの方角に変わってきたので油断はできない。
24日の土曜日の午前3時には、嘉手納飛行場から720キロの位置に接近する予報だ。
詳しい米軍テキスト文の見方を日本語訳は以下の記事で解説している。↓
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/maria/”]
気象庁発表の台風11号の予報と米軍情報を比べると?
気象庁公式ホームページ「 台風経路図・台風第11号 」[ https://www.jma.go.jp/jp/typh/1911.html ]を、瓦版茨城のブログ運営者が加工して作成した。
白い予報円が大きくなっている意味は台風が発達するからではなく、予想進路の可能性がある
範囲を表しているので、台風の暴風域が大きくなるわけではないので誤解なきように。
気象庁が発表した熱帯低気圧aの位置はフィリピン海で米軍JTWCと、ほぼ位置は一致する。
25日9時の予報 強さ – 存在地域/台湾海峡
予報円の中心
北緯 24度30分( 24.5度 )
東経 118度40分( 118.7度 )
進行方向、速さ 西北西20km/h( 11kt )
中心気圧 985hPa
最大風速25m/s( 50kt )
最大瞬間風速35m/s( 70kt )
予報円の半径300km( 160NM )
気象庁の発表では、8月25日の日曜日の午前9時の予報で「 毎秒30m/s 」までに発達するが、
気象庁が定める台風の基準値である「 秒速17m/s 」を超えて、21日の午後3時に台風11号バイルーが発生した。
25日の午前9時の予報円の中心位置は、北緯が24度30分( 24.5度 )
東経が118度40分( 118.7度 )となっているので、さっそく場所をGoogleマップで表示させる。↓
台湾の真隣り46.45キロ東の海上にある台風11号の存在位置は、24日の午後3時の時点で
沖縄県糸満市の西端から647.65キロ南西の南シナ海の海上にある。
実は、この台風11号バイルーの影響で湿暖気流による線状降水帯が発生し、九州地方に大雨を降らせて大規模な浸水被害が発生した。↓
前章で示した米軍JTWCの20日の午後3時から、およそ2日後の22日の午後3時の予報位置だと
588.02km( 365.38マイル )北西方向に移動している予報となっている。
中心気圧は、990hPa( ヘクトパスカル )なので、1気圧の1013.25hPaを切っている。
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台風11号のヨーロッパ予報とウィンディでは台湾方向
米軍JTWCの最新情報と日本の気象庁の予報では、最長でも22日までの進路予想図しか出されていないが、
ヨーロッパ中期予報センター( European Centre for Medium-Range Weather Forecasts )の進路予想図【 エリア東アジア/インドネシア850hPaでの平均海面気圧と風速 】では、9日先までの熱帯低気圧の進路予想図が描かれている。
ヨーロッパ予報の進路予想図では、台湾の方角に向かって熱帯低気圧が向かい消滅する。
勢力も弱く、最大風速20m/s前後の渦にしか発達せずに、8月24日前後には消滅する。
ヨーロッパ中期予報センターECMWFの気象データを素に生成されるアニメーション画像の
Windyでも同様に、台湾方面に向かって進行したあと、消滅する進路予想図となっている。
台風11号の進路予想図で7つの気象機関をまとめて表示
ヨーロッパECMWF以外の米軍JTWCや日本の気象庁を含める、7つの気象機関が
予報で出している台風11号の進路予想図を一つにまとめたのが統合多機関熱帯低気圧予報だ。↓
上の進路予想図を見ていただくと、おわかり頂けると思うが7つの気象機関すべて、
台風11号は24日ごろに台湾に上陸してから、25日には中国大陸に上陸する経路をたどっている。
なので沖縄県は強風域に入るかもしれないが、北西方向に進むので日本列島には向かってこない。
統合多機関熱帯低気圧予報( Multi-Agency )の7つの気象機関が、
どこの国の何であるか気象機関名の詳しい解説は、別記事で。↓
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/krosa10/#i7″]
2019年8月23日の午後3時現在の台風11号バイルーの位置
2019年8月23日の午後3時現在の気流の流れを確認できる「 EARTH 」では
台風11号バイルーの存在する場所が北緯が18.64°N、東経125.17°Eである。
23日の午後3時現在の位置をGoogleマップで確認してみる。↓
沖縄県の糸満市の南端からは866km( 538.11マイル )南南西のフィリピン海の海上にある。
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/tropical-cyclone/”]
そこで現時点での最新情報を基に、まだ台風11号の卵の状態である
熱帯低気圧の今後を気象予報士でもない不肖この私めが独自に、まとめてみた。
- 2019年8月23日現在はフィリピン海の東の海上にある
- 台風11号は台湾方向の移動からやや北に変わってきた
- 23日現在の台風11号バイルー周辺の海面の水温は29.3°C
- 8月24日の午後3時に35.98m/sの強い勢力になる予報
- 中国大陸に上陸するころには消滅する進路予想図
- 日本への直接的な影響は23日の時点では無い
熱帯低気圧でも台風でも発達する条件の一つが、「 26.5°C以上の海面水温 」があるが、
23日の午後3時現在の海面水温は29.3°Cなので気流の渦が、さらに成長する可能性はある。
最新情報が更新され次第、本稿でも随時、上書きしていく所存。