日本から遠く離れた南シナ海に進行した台風12号ポードル( PODUL )の影響で、暖湿気流( 暖かく湿った空気のこと )による活発な雨雲の積乱雲が連なる線状降水帯が発生し、猛烈な豪雨を降らせて九州地方に大規模な浸水被害をもたらせた。
本稿では、気象庁が大雨特別警報を発令した九州地方の浸水被害の状況を報告する。
暖湿気流による線状降水帯で佐賀市が大雨に
24時間で458ミリの記録的な大雨が続く北九州の佐賀県佐賀市は広範囲に渡って冠水しているが、2019年8月28日現在の状況をリアルタイムで報告したツイッター画像を紹介する。↓
武雄市北方町のつつみさんからサガテレビアプリに届いた写真です。車6台が完全に水に浸かっています。 pic.twitter.com/slXvxjGlGu
— サガテレビ【公式】 (@sagatv_3) August 27, 2019
上のTwitter画像は佐賀市ではなく、佐賀県武雄市北方町の水没状況だ。
次以降のツイートは佐賀市内の浸水状況を、ツイッターで報告している。↓
大雨
冠水まじやばい#佐賀市 pic.twitter.com/nJCK71pvRq— ただの香織@やってみよう (@ren_1624) August 27, 2019
佐賀市営バスは全路線で運行を見合わせているというが、道路自体が完全に冠水しているのでバスが走れる訳がない。
佐賀市営バスは、大雨の影響により市内全域で道路冠水が発生しており、始発便より全路線で運行を見合わせております。
— 佐賀市公式ツイッター (@sagacitykoho) August 27, 2019
例年の2ヶ月分の降水量の猛烈な大雨が1日で降った佐賀県では、武雄市の上空からの空撮映像で
自動車の屋根だけが見える状態にまで道路が浸水している、ひどい状況だ。
佐賀県で警戒レベル5相当の大雨特別警報は解除されているが、まだ油断はできない。
2019年8月の断続的な大雨の原因は、九州地方の南東方面から吹く湿った温かい空気の
湿暖気流が活発な雨雲( 積乱雲 )である線状降水帯を何重にも作り出していて、
なおかつ太平洋高気圧の影響で固定化されて、なかなか動かないからだ。
久留米市の大雨ツイッター報告と動画まとめ
次に北九州の久留米市内の大雨の状況だが、道路と畑と川が完全に一体化した。↓
道路と畑と川が一体化。#久留米市 #久留米大雨 #北野大雨 #豪雨 #大雨 pic.twitter.com/bbXEjJIyow
— CHICCHI (@patolush512) August 28, 2019
さらに久留米市内は、走行した自動車の中にまで雨水が浸水して来て止まりそうな車の映像が!↓
どうにか辛くも、ギリギリ脱出できたが久留米市内も道路の冠水が、ひどい状態だ。
佐賀鉄工所大町工場のツイッター画像まとめ
次に、佐賀県大町町にある佐賀鉄工所の大町工場のツイッター報告。
佐賀の鉄工所って佐賀鉄工所大町工場じゃない?
油流れるとか普通にやばくない?— みゆき (@miyuuuuaaa)August 28, 2019
自動車用ボルトねじの専門メーカーである「 佐賀鉄工所の大町工場 」から流れ出て、
1キロに渡って漏れ出した11万リットルの油は冷却用の油で引火の恐れはないという。
しかし冠水した近くの順天堂病院や、六角川にも油が流れ込んでいるので環境汚染が心配だ。
【大雨情報】九州北部に雨雲が停滞
今朝は特に九州北部で雨が強く降っています。佐賀県から福岡県に活発な雨雲が停滞していて、激しい雨が降り続き災害発生の危険性が高まっています。浸水や川の濫、土砂災害等に警戒してください。https://t.co/Dl7ckqTVdS pic.twitter.com/6fuDHQ2Oab— ウェザーニュース (@wni_jp) July 20, 2019
冒頭でも触れたが、台風11号の残骸である温帯低気圧から発生した湿暖気流からの
バックビルディング現象によって積乱雲が連続的に発生したために大雨を降らせた。
佐賀市や久留米市に限らず、冠水した九州地方は学校や仕事どころじゃないだろう。
再び大雨になる可能性も有る中で、まだまだ予断を許さない状態が続く。
また新たな情報が入り次第、本稿でも随時、最新情報をお伝えしていきたい。