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TBS系列の人気医療系ドラマ、ブラックペアンが
好調で、第七話の視聴率が13.0%を叩き出した。
その中でクライマックスとも言える場面が
手術中に起きた心筋梗塞の発症を見事に
解決したシーンなのだが、なんか随分と
はしょられたなぁ…という印象だったが。
TVerにて、ブラックペアンの第7話を視聴した。
何と言っても最大の見せ場は、報酬に釣られて
帝華大学病院に移動した、二宮和也氏【 34 】
扮する医師役の渡海征司郎が、手術中に完全に
お手上げ状態に追い込まれた武田秀文医師に扮する
お笑いコンビ、シソンヌの長谷川忍氏【 39 】を
助けて見事に心筋梗塞の発生を解決したシーンか。
…なんだけれども、最大のヤマ場を乗り越える
医療現場の手術シーンの場面はだいぶ、はしょられた
形で放送されていたが、改めて振り返ってみたい。
いよいよ今夜、TBS日曜劇場 #ブラックペアン が最終回を迎えます!
原作のストーリーとドラマオリジナルの展開が絶妙に絡み合い、
大迫力の素晴らしいラストになっています。
今日夜9時~、お見逃しなく!!(写真は原作者、海堂尊さん@東城大医局、第8話ご出演時の一枚です!) pic.twitter.com/gF5ncX5Ps1
— 講談社文庫 (@kodanshabunko) 2018年6月24日
「 さっさと患者、助けろよォ! 」とタンカを切った
渡海医師は、どうやって術中に心筋梗塞が
発症した( 以前から兆候は有ったが )患者を
いきなりの途中参戦から秒速で救ったのか?
ドラマの中で渡海医師が、言ったセリフは
「 内胸動脈の剥離完了 」というフレーズ
以外には以下の手術用具の準備を求めた。
「 フォルダ 」と「 マイクロ受信機 」は
不肖この私めが医療従事者では無いので、
ちと分からなかったなぁ…(^_^;)
では、渡海医師が行った手術で危機を脱した
心筋梗塞の治療術の具体的な方法とは?
ドラマのブラックペアンの設定では武田医師が
予定していた手術は僧帽弁閉鎖不全症( そうぼうべん
へいさふぜんしょう )の施術であった。
今夜のブラックペアンに出演します。今自分から言える事はそれだけです。ブラックペアン第7話に出演します。 pic.twitter.com/JkBHZazQYe
— シソンヌ 長谷川忍 (@hasemadgawa) 2018年6月3日
これは心臓弁膜症の事で本来ならばTOP画像の
矢印の方向に流れるべき血液が弁の働きが不完全な
為に逆流する症状だが、形成術が可能である。
左心室から全身に送り出されるはずの血液の一部が、
左心房に逆流してしまう状態です。全身へ送り出す血液量が減り、左心房は拡張します。
急性発症の場合は、急激な肺高血圧、
肺うっ血による呼吸困難が現れます。
しかし術前から患者は「 首が痛い 」として
心筋梗塞の前兆を表していたのであるが、
実際に狭心症の症状として、胸以外の部位が
痛むことは有ると報告されているのである。
それが手術中に心筋梗塞として武田医師の
執刀中に現れたのがブラックペアンの台本設定。
では、ここから退職金がわりに1千万円の
口止め料で緊急バトンタッチした渡海医師が
行なった手術の具体的な「 冠動脈バイパス手術 」
の方法を説明する。
内胸動脈は上記のように、冠動脈が詰まった時に
スペアとして使われており人類にとっての、
ある意味福音のような存在となっています。いわば神様の置土産。
まずは内胸動脈剥離用の「 開胸機 」を使って
胸骨を開き裏側にある「 内胸動脈の剥離 」を行う。
胸骨の裏側の内胸動脈を剥がした時に
渡海医師は「 内胸動脈の剥離完了 」という
セリフと言ったのだがその後は、はしょられてる。
内胸動脈を剥がす時に使うのがレーザーメスか
電気メスであり冠動脈の閉塞した部分を迂回して
大動脈弓と縫合して新たな道( バイパス )を
作る術式になる。
レーザー光の熱エネルギーを用いて外科的手術や体内部器官の
腫瘍( しゅよう )の焼灼( しょうしゃく )蒸発を行う装置。
スタビライザーは鼓動し続ける心臓本体の
左前下行枝を固定するために使われる。
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/stroke/”]
人工心肺の使用の有無に関してはドラマの中で
詳しくふれていないが、そもそもスタビライザーは
鼓動し続ける心臓の動きを固定するために
つかわれる医療器具なので、オフポンプでの
手術だったのでは、なかろうか?
左小開胸を行い内胸動脈を剥離し、off-pump下に
冠動脈バイパス術を行う術式です。MIDCABは侵襲が極めて軽度で有用な術式です。
内胸動脈は太さが、わずか2mm程しか無いので
8-0( ハチゼロ )という直径が0,04mmから
0,049mmほどの髪の毛よりもほそい縫合糸で
冠動脈と大動脈弓を繋ぐバイパス手術を行う。
内胸動脈;胸骨裏面の左右の肋軟骨接合部を
縦走する直径2mmほどの動脈である。内胸動脈は冠動脈やほかの末梢血管と比較すると
動脈硬化の非常に少ない血管である。
人工心肺を使わないメリットは術後の合併症を
防ぐのに有効だと言われている。
以上の内容の医療行為を、ブラックペアンの
渡海医師は手術中に完了させていたのである。
心筋梗塞の、症状で思い出すのが2012年2月18日に
行なわれた今上明仁天皇陛下【 84 】の、ご手術である。
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/emperor/”]
執刀を担当されたのは、冠動脈バイパス術の権威、
順天堂大学医学部附属順天堂医院院長の天野篤教授【 62 】。
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/ihd/”]
しかも、例の件で話題になった日大の医学部出身だ。
レバー式のパチンコで打ち止めまで続けるには、
手先の繊細なコントロールと、それをいかに
続けることができるかがカギ。手術も一定の操作の繰り返しなので、手先の器用さと
毎回、いかに同じ動きを再現できるかが
成功のカギとなります。ただ、もちろん実際の手術の腕前は医者になってからの
訓練と実践を積み重ねた成果であることは
言うまでもありませんが。
冠動脈バイパス手術の腕を磨くのに、
バネ式のパチンコが役に立っていたとは!
…さて話しをブラックペアンに戻すと、やはり
主人公の渡海医師は本物の医者には見えないが
なかなか緊迫感のある良い演技をされるな、と。^^
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/rh/”]
演技で言うと、木下香織役のカトパンこと
加藤綾子氏【 33 】の出番が、やたらと多くなったが
ネットでのツイッター民の反応が、だいぶ良くなった。
第8話では、どの様な展開になるのかー!?
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/blackpean/”]
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