2020年8月1日の8月1日( 土曜日 )の午後9時に台風4号ハグピート[ hagupit ]がフィリピン海で発生した。
今後、中国本土を経由してから日本列島に接近する進路予想図を、米軍JTWCおよびヨーロッパWCMWF、日本の気象庁の予報で比較する。
【 本稿の記事ページの目次 】
台風4号の米軍JTWC衛星画像と進路予想図
台風3号シンラコウは、日本から遠く離れたベトナムへ向かっているが。
同時に1日に発生した台風4号ハグピートは、西側に大回りして八重山諸島から中国、韓国、北朝鮮を経由して日本海側から日本列島に向かう進路予想図となっている。
上の画像が米軍JTWCの衛星画像で、下が進路予想図になっている。
西廻りに先島諸島から中国本土を、かすめて朝鮮半島に向かう。
- 8月2日/午後9時/最大風速20.56m/s
- 3日/午前9時/23.13m/s
- 3日/午後9時/20.56m/s
- 4日/午後9時/17.99m/s
- 5日/午後9時/12.85m/sへと衰退
- 6日/午後3時/温帯低気圧へ衰退
- 7日/再発達しながら北海道・東北地方へと接近
上記の一覧表は台風4号の最大風速( 毎秒 )と日時( JST日本標準時 )を表したものだ。
6日のウェザーニュース社の予報では、温帯低気圧に衰退した7日に再び発達する見込み。
当然、今後も変化し続けるので常に最新情報を細めにチェックされたい。
アメリカ海軍3回目の警告文の日本語訳
上の英文が米軍の台風4号に関する3回目の警告テキスト文だ。
現在位置の表示が、01( 1日 )1200z( UTCで12時 )、北緯21.5N°で、東経が126.9°Eとなっている。
8月1日午後9時の時点で先島諸島の石垣島の南端からの直線距離は、417.71km( 259.55マイル )南東のフィリピン海の海上に位置( Position )する。
これから、すぐに日本列島に向かうわけではなく、東シナ海を反時計回りに移動して北西方向に北上する。
正確な移動( Moving )の方角( Degrees )は305°であるから、北西と西北西の中間の角度を進行している。
さらに見ていくと、2日の午後10時( JST換算⇒02/13z )沖縄県の嘉手納飛行場( AB )に、229海里( NM )の位置、つまり424.1キロの距離に接近すると書かれている。
詳しい米軍の日本語訳の見方は別記事にまとめてあるので、そちらで。↓
ヨーロッパECMWFの台風4号の進路予想図
上の画像は、ヨーロッパ中期予報センターの、令和2年8月6日の午後9時( JST )の予想気圧配置図だ。
やや発達した台風4号が北海道西端の帆越岬から、 ほぼ西の589.21km( 366.12マイル )の日本海にある。↓
台風4号の目の中心位置は北緯が42.32°N、東経が132.61°Eで気圧は1,000hpaだ。
次章では、ヨーロッパ中期予報センターの気象情報を元に生成される自動更新機能付きのウィンディを見てみよう。
自動更新機能付きのWindyで最新情報を
以下に貼る「 ウィンディ 」では、常に台風4号の最新情報をリアルタイムで確認できる。↓
2日の日曜日の朝7時の時点で、フィリピン海に1,003ヘクトパスカル( hpa )の台風4号が確認できる。
ベトナムに上陸寸前の台風3号シンラコウは993hpaの数値だ。
画面下部にあるスライダーバーを動かせば、11日の火曜日まで見れる。
現時点では、日本列島に上陸する見込みはないが今後も変化するので、自動更新されるWindyのページはブックマークして、こまめに確認されたい。
気象庁の予報の台風4号の進路予想図は
気象庁公式ホームページ「 台風経路図/台風第4号 」[ https://www.jma.go.jp/jp/typh/2004.html ]を、瓦版茨城のブログ運営者が加工して作成。
気象庁の予報でも、米軍JTWCとほぼ同じ進路予想図を描いている。
今のところ日本列島には上陸しないが、先島諸島は直撃する予報だ。
ところで毎回もうしあげているが、気象庁の台風情報の予報円は大きくなるから成長するわけではない。
気象庁公式ホームページ「 台風情報の種類と表現方法 」[ https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/7-1.html ]を、瓦版茨城のブログ運営者が加工して作成。
予報日が先になるほど精度が落ちるので、進路予報円のブレ幅が大きくなるという意味だ。
だから台風が衰退して弱くなっている時でも、予報円は先の日ほど大きくなる。
統合気象情報の熱帯低気圧予報で台風4号は
次に、各国の7つの気象機関による台風4号の動きを比較したマルチエージェンシーの進路予想図を。↓
上の7つの気象機関の比較画像を見ると、ほとんどが一致している。
つまり、東シナ海から中国本土の上陸してから、黄海を渡って北東方向に進路を変えて朝鮮半島を横断する予報図だ。
この7つの気象機関に日本の気象庁とアメリカ軍JTWCは入っているが、ヨーロッパECMWFは入っていない。
マルチエージェンシーの7つの気象機関の名称や、どの国かは別記事の7章で詳しく解説している。↓
EARTH気流による2020年の台風4号の位置
台風3号もベトナムのハノイ付近に見えるが、4号もハッキリと確認できる。
台風の目の中心位置の座標は、北緯22.28°N、東経125.18°Eなので、Googleマップで以下に表示させる。↓
台風4号ハグピートの名前の意味はムチ打ち
台風委員会に66番目に登録されたハグピート[ hagupit ]の命名国はフィリピンだが、名前の意味と由来は?
この名前はフィリピンから提供されたもので、動詞(「鞭打ちする」または「かえる」を意味する)または名詞(「ぶつかる」、「打つ」を意味する)のいずれかになります。
台風4号ハグピートの意味は、「 鞭打ちにする、かえる、ぶつかる 」などの意味がある。
では、なぜフィリピンが、その様な名前を付けたのかまでは不明だ。
きっと、「 鞭打ちにされるような台風だ 」というニュアンスなのだろうか。
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それはそうと令和2年7月は、台風が1個も発生しなかったが、1951年からの統計史上、初めてのことだった。
さすがの台風もコロナウイルスの感染を警戒して三密を避けたのだろうか?