2020年8月9日の午前3時に台風5号チャンミー[ jangmi ]が発生した!↓
本稿を読むことで、あなたはアメリカ軍のJTWC( 合同台風警報センター )衛星画像の3つの海域の見方を知ることが出来る。
【 本稿の記事ページの目次 】
米軍JTWCの衛星画像3つの海域の見方は
衛星画像の上部に略して書いてある3海域のローマ字4文字の意味は、それぞれ以下の通りだ。↓
- ABPW ( ABbreviated Pacific West )西部北太平洋の略図
- ABIO ( ABbreviated Indian Ocean )インド洋の略図
- CPHC( Central Paciffic Hurricane Center )中部太平洋ハリケーンセンター
米軍の衛星画像の中のABPW( 北西太平洋 )地域は、以下の地図の枠内になる。↓
米軍JTWCの衛星画像は、8月9日の午前3時30分( JST日本標準時 )の時点だが、フィリピンの北東に台風5号チャンミーの目が見える。
台風5号の成長度合いと日時の予報を以下に一覧にした。↓
- 8月8日の午後3時・最大風速10.28m/s:弱い
- 9日の午前3時・15.42m/s:弱い
- 午後3時・20.56m/s:台風へ発達( 沖縄県 )
- 10日の午前3時・23.13m/s:弱い
- 午後3時・25.7m/s:弱い( 対馬海峡付近 )
- 11日の午後3時・23.13m/sに衰退( 北海道 )
米軍JTWCの台風5号の進路は、沖縄県の脇を通過して北上し続け、東シナ海の辺りで北東方向に向きを変えて、九州地方北部の対馬海峡へと進む経路が予報されている。
8日に北西太平洋の海域( ABPW )で発生していた、卵らしき熱帯撹乱の赤色( HIGH )の対流円「 94W 」が発達して台風5号へと成長した。
以前に、オレンジ色( MEDIUM )の対流円93Wがあったが消滅している。
対流円の94Wは、赤丸のHIGH( 高 )だったが、24時間以内に台風に発達した。
次章では、米軍が発行しているテキスト英文に書かれている場所を見ていく。
台風5号の米軍JTWCの英文テキスト情報の位置は
米軍の合同台風警報センターからは台風5号の、3回目の警告となる英文テキスト情報も出された。
最高でも40KTS( 最大風速20.56m/s )なので、9日の時点では弱い勢力のまま衰退する予報になっているが。
令和2年8月9日( 日曜日 )の午前3時の存在位置は北緯が21.3°N、東経が126.2°Eとなる。↓
沖縄県糸満市の南端から、551.93km( 342.95マイル )西南西のフィリピン海の海上を、真北の方角に18KNOTSの速さで進んでいる。
18ノットを時速に換算すると約33.3キロなので、原動機付き自転車の法定速度と同じくらいのスピードだ。
今後は、9日の午後5時に沖縄県の米軍嘉手納飛行場( AB )から約135キロの位置にまで接近する見通し。
上のテキスト警告文の日本語訳は、8月8日の午前3時の「 対流円94Wの位置は北緯17.1°N付近、東経126.4°Eの位置にある 」という意味だ。
さっそく、台風5号のたまごの存在位置をGoogleマップで以下に示す。↓
実際にフィリピン・マニラの中心地のクエゾン・プールバードからは、: 642.58km( 399.28マイル )東北東のフィリピン海の海上に位置する。
進行方向は北西で速度は約18キロと、おおよそママチャリと同じ速さだ。
最大風速も毎秒7.7m/s~10.28m/sメートルと、熱帯低気圧にもならない卵の段階だ。
なお、昨年2019年の台風5号ダナスは7月14日に発生しているが、2020年の台風よりも進路が日本列島に接近していた。
ヨーロッパECMWF2020年8月11日の海面気圧配置
上の気圧配置図は、ヨーロッパECMWFの東アジアおよびインドネシア海域の11日の予報だ。
予報時刻は「 12UTC 」と世界標準時になっているので、日本標準時( JST )にプラス9時間で修正して午後9時となる。
上の気圧アニメーションが、ヨーロッパECMWFモードのWindyで常時、自動更新される。
いずれにせよ11日の時点では、台風5号はおろか熱帯低気圧らしき卵も見当たらない。
JMA気象庁の8月9日PM3時45分発表の進路予報図
気象庁公式ホームページ「 台風経路図/台風第5号 」[ https://www.jma.go.jp/jp/typh/2005.html ]を、瓦版茨城のブログ運営者が加工して作成。
台風5号の勢力と中心気圧および予想日時の一覧を以下に。↓
- 8月9日PM3時/20m/s(40kt)998hPa
- 10日AM3時/23m/s(45kt)992hPa
- 10日PM3時/25m/s(50kt)990hPa
- 11日PM3時/996hPa温帯低気圧
11日の午後3時に日本海から北海道に到達する頃には、温帯低気圧に変わる予報だ。
さらに全日を通じて、最大風速33m/s以上の強い勢力には成長しない弱い風速の台風となる。
10日の午前12時には、予報九州地方の長崎県平戸市野子町本土と繋がった最西端の道の端から、168.57km(104.74マイル)北西の対馬海峡上に移動する予報となっている。
8月9日の午後3時45分に発表された最新の予報では、発生した台風5号が北上して沖縄県から東シナ海に向かっている経路図が描かれている。
台風5号チャンミー[ jangmi ]の名前の意味は?
国際機関の台風委員会( The-ESCAP/WMO-Typhoon Committee )に67番目に登録されている台風5号の名前はチャンミー[ jangmi ]。
命名国は韓国で、意味は「 薔薇 」だ。
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ところで、台風の卵「 たまご 」という呼び名も正式な名称ではない造語だ。
気象庁では「 台風の卵 」とは絶対に言わない。
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/cimarron/”]
卵というと、誕生する前の状態だから熱帯低気圧を指すのだろうが非常に定義が曖昧だ。
それにしても、まるでコロナウイルスを警戒しているかの様に、令和二年は台風の発生が少ないなと思う。