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2018年6月30日午前5時30分に民間ロケット開発会社のインターステラテクノロジズ株式会社【 本社:北海道広尾郡大樹町 】が打ち上げたホリエモンロケットのMOMO2号機こと、ひふみろ君の発射から4秒後に失速し墜落、炎上して大破した。
【 当記事ページの目次 】
本稿では、MOMO2号機の発射から墜落、
炎上の場面の動画は規約上、掲載できないが
すでに打ち上げ失敗後の記者会見が開かれて
いるので、打ち上げ失敗の原因を検証してみたい。
現場 #MOMO2 pic.twitter.com/qGiVdZ2PrX
— いな (@ina111) 2018年6月30日
MOMO2号機のロケット打ち上げ失敗の
記者会見に臨んだのは以下の3名である。↓
藤野英人氏は、MOMO( 百々 )2号機の開発に於ける
メイン・スポンサーであり、出資者でもある。
上記3名が会見で示した今回のホリエモンロケット
打ち上げ失敗に対するコメントは、以下の通り、↓
以上の会見の内容の通り、ツイッターに
上げられた動画の映像でも、打ち上げから4秒後に
ホリエモンロケットの下部からMOMO2号機の燃料である
液体酸素の燃焼火が途絶えているのが確認できる。
推進系のシステムでは燃焼器が必要なタイプの
「 ホットガススラスタ 」の圧力が下がった原因が
周囲の配管が破れた事による出火に伴うものだとすれば、
なぜ配管が破れて出火が起きたのか?の調査結果が待たれる。
不幸中の幸いだったのは人的な被害は0だった事だ。
細かい原因の究明は、今後の調査待ちと
いったところだが、現段階での明確な事実は
ホリエモンロケットMOMO2号機のエンジンが
発射4秒後に出火し停止した、という現象である。
で、実はここからが本稿の主題なのであるが
現場レベルでホリエモンロケット打ち上げ失敗の
原因と理由がロケットエンジン出火からの停止
だという事だが、そのエンジン停止の理由が
判明していないのに不肖この私めが分かろうはずも無い。
とても悲しい(高いので #MOMO2 pic.twitter.com/6f7Kq5wXPC
— いな (@ina111) 2018年6月30日
だが前章でも申しあげた通り、打ち上げ失敗の
エンジン出火から停止の原因と理由の真相は解明されていないが、
過去に似た事例を、おさらいすることで
要因を推量する事が出来る。
エンジンが停止した原因が出火だから、出火の原因が
分かれば問題の真相を解明できる手がかりになるのか?
9月21日のホリエモンチャンネルに出演した
稲川貴大社長が「 ガスジェット 」だと明言した。↓
もっと詳しい打ち上げ失敗の原因と理由は
何だったのかを記したサイトも見つかった。
その結果、空圧弁の閉じたタイミングと、駆動用窒素の
圧力低下を始めたタイミングが一致していた。空圧弁は駆動圧を失うと閉じる仕組みのため、
駆動圧喪失が原因であることが判明したという。
「 ガスジェットの駆動圧喪失が失敗の原因 」
となると、やはり推進系の機器に問題が発生した
事こそが打ち上げ失敗の理由になるのか。
今回のホリエモンロケットことMOMO2号機の
打ち上げ失敗でエンジンからの出火、停止と
似たケースで思い出されるのが、2つある。
アメリカで1957年12月6日に起きた「 人工衛星ヴァンガードTV3 」
を載せたロケットが打ち上げ2秒後に地上1.5Mで落下、
そのまま大破、炎上したケースが、MOMO2号機の
打ち上げ失敗の場面と良く似ているなと感じた。
さらに日本では、1999年11月15日午後4時29分に
運輸多目的衛星を載せたH2ロケット8号機が、
宇宙開発事業団・種子島宇宙センターから
打ち上げられた後に第1段目エンジンが早い段階で
停止した事で指令破壊コマンドで壊したケース。↓
ホリエモンロケットのMOMO2号機「 ひふみろ君 」と
米ヴァンガードTV3およびH2ロケット8号機は、
その構造も費用も燃料も規模も、全てが違う。
しかし、それぞれのケースを詳細に検討することで
ホリエモンロケットがエンジンからの出火で停止し、
打ち上げに失敗した原因と理由が見えて来るのでは?
ホリエモンロケットMOMO2号機の燃料は、
エタノールと液体酸素であるが、かたやH2ロケット8号機の
燃料は液体酸素は共通ながらも液体水素も併用していた。
H2ロケット8号機の第1段目のエンジンが停止、失速し
打ち上げ失敗に、つながった原因は「 羽根の破損 」だった。
つまり、液体水素がわのターボポンプ内に
使われるインデューサー( 羽根 )が高速で
回転するのだが、とある三角形の傷が原因で
旋回キャビテーション( 大量の泡の発生と
消滅が起きる事で生じる物理的な空洞現象 )
に依る疲労破壊で羽根が破損して折れていたのである。
液体水素ターボポンプのインデューサに疲労破壊による
破面が発見されたことから、インデューサの水流し試験、
LE-7エンジン燃焼試験を実施し、エンジンの特性データを
取得し定量的な分析を行い、エンジンの停止に至った
原因についての結論を出すに至った。
上の引用の記述では、宇宙開発事業団が
開発したH2ロケット8号機とホリエモンロケットの
構造とはかけ離れているし、そもそも液体水素燃料は
MOMO2号機には使われていないのである。
しかし似たように部品は破損していないだろうか?
インデューサ羽根が、ひふみろ君には付いていなくても
似たような部品は使われていないだろうか?
お次は、発射2秒後に地上1.5M~2メートル地点で
落下したアメリカの人工衛星ヴァンガードTV3を
積んだロケットの打ち上げ失敗の原因である。
民間ロケットのMOMO2号機とは圧倒的に
規模が違うアメリカ海軍が開発したヴァンガードは
三段構成のロケットで、燃料も格段で異なる。↓
打ち上げの映像を見ていると、燃焼火は
出続けているので、エンジンの停止は起きていないようである。
では、ヴァンガードTV3の打ち上げ失敗の原因は?
結論から言うと「 燃料配管の不良によるものと推定 」
されているので、エンジン本体の不具合では無い。
事故の正確な原因は決して決まっておらず、
おそらく燃料タンクとロケットエンジンとの間の
燃料漏れによるものであり、おそらくは燃料ライン内の
ゆるい接続または低い燃料ポンプ入口圧力の
ためであり、スラストチャンバは燃料タンク内に漏れる。
上の引用文では「 スラストチャンバー 」という
耳慣れない言葉が出来てきたが、つまり
磁気スラストチャンバーとは核融合エネルギーを
推進エネルギーに変えて莫大な推力を得る技術だ。
簡単に言うと、燃料ライン系の不良が原因であると
推定されるが、はっきりとは分かっていない。
ホリエモンロケットの打ち上げ失敗の
原因を特定する参考資料には、ならないか。
今回の失敗にも挫けずに、ぜひMOMO3号機の
打ち上げにも再々チャレンジして頂きたいのだが、
なにしろ資金が掛かるので、なかなか厳しい。
失敗というと、どうしてもトーマス・エジソン氏
【 84 】の名言を思い出さずには、いられないので
下記に、ご紹介しておきたい。
発明王エジソンは、電球を発明する過程で、
およそ2万回もの失敗を重ねた末に、
電球を完成させました。その超人的な忍耐力に対する賞賛の声を
よそにエジソンは言いました。「 私は実験において失敗など一度たりともしていない。
これでは、電球は光らないという発見を、
いままでに、2万回してきたのだ。」
ちなみに世間の間違った一般常識では、
「 電球を発明したのはエジソン 」だというし、
不肖この私めも、誤解していたのだが
白熱電球じたいを発明したのはエジソンではなく、
ジョゼフ・スワン氏【 85歳没 】であった。
エジソンは、「 寿命の長い白熱電球を発明した人 」
だったのである。
しかし電球なら、1回の失敗で掛かるコストは
そんなに莫大なものではないが、ホリエモンロケットの
MOMO2号機の場合、いくら民間用であっても1機につき
数千万円のコストが掛かる。
これから先はMOMO3号機の出資を藤野英人氏が
してくれるかは分からないが、クラウドファンディング
などの援助が無いと事業の継続は難しいだろう。
さすがに2万回も失敗はしてられないが、
今回のホリエモンロケットの打ち上げ失敗の
原因と理由を究明し次回は成功させて頂きたい。
[blogcard url=”https://takenori.info/blog/momo3/”]
最後に、あくまでも個人的な推量で恐縮なのだが
ホリエモンロケットが失速して落下した原因が、もし
「 ホットガススラスタ周囲の配管が破れたため 」
だという現象が事実ならば、配管系の構造体などの
強度が不足していたからではなかろうか?と、
不肖この私めはシロートながらに思うのだ、が…
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