2011年( 平成23年 )3月11日の金曜日の午後2時46分18.1秒に発生した「 東日本大震災 」は、「 東北地方太平洋沖地震 」によってもたらされた自然災害の名称である。
また、東日本大震災では福島第一原発でも事故が起き、「 炉心溶融( ろしんようゆう )」現象が発生しているが、東北地方太平洋沖地震の震源地をグーグルマップ地図で表示すると、どこが震央地域の場所になるのだろうか?
【 本稿の記事ページの目次 】
東日本大震災の震源地の地図をGoogleマップで
東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震の最大震度は阪神淡路大震災の時と同じ7。
Mw( Moment-Magnitude-Scale )、つまりモーメント・マグニチュードは9.0であった。
また、気象庁マグニチュードMj( JMA )の方は、8.4で震源の深さは、いずれも24キロである。
3.11と記して「 さんいちいち 」と読む、東日本大震災の震源値も気象庁( JMA )が発表した位置の震源域と米国地質調査発表の場所とで、2ヶ所が提唱されているが?
気象庁が発表した東日本大震災の震源地の地図
まずは、日本の気象庁( JMA )が発表している東北地方太平洋沖地震の震源地の座標は、北緯38度6分12秒 東経142度51分36秒だ。
ただし上記の表記法は60進数なので、10進数表記に変換すると北緯( 緯度 )が38.10333333333333°、東経( 経度 )が142.86°なので、グーグル・マップの地図画像で表すと以下の場所が東日本大震災の震源地に。↓
厳密には、上の東日本大震災の震源地の地図はグーグルマップではなく、Googleアースである。
Earthの方が東北地方太平洋沖地震が起きた海溝型地震の発生源である、「 日本海溝 」の位置が明確に確認できるので、より分かりやすい。
東日本大震災の気象庁が発表している震源地を見て思うのが、日本海溝の淵で発生している訳では無く、やや陸地側の三陸沖の海上で発生している。
宮城県石巻市の最東端、鮑荒崎から約113キロ東の三陸沖の場所が震源地だ。
東日本大震災が起きた発生源である日本海溝は、日本列島の東日本地域が乗っている「 北米プレート 」の下に沈み込んでいる「 太平洋プレート 」の境界である日本海溝の割れ目で起きているわけではなく、上記2つのプレートが折り重なっている地中が震源地になっている。
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米国地質調査発表の東日本大震災の震源地
次に米国の地質調査発表の東日本大震災の震源地は、日本の気象庁が出している場所とは若干のズレが有る。
米国地質調査の発表の東北地方太平洋沖地震の震源域は北緯38度19分19秒、東経142度22分8秒だ。
ただし上記の震源地は60進数なので、10進数に変換すると北緯( 緯度 )が38.32194444444445°、東経( 経度 )が、142.36888888888888°になる。
従って、米国地質調査発表の震源地をグーグル地図のGoogleアースで表示すると、以下の場所になる。↓
気象庁が発表している震源域と、ほぼ変わらないがじゃっかん日本列島の内陸部よりの三陸沖の地中になる。
前章の宮城県石巻市の最東端、鮑荒崎からは68.5キロ、ほぼ東の三陸沖の場所になる。
いずれにしても、東日本大震災は日本海溝と呼ばれる海域で発生した海溝型地震であることには違いない。
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東日本大震災の前の前の明治三陸地震の震源地
実は、東日本大震災が起きた2011年から113年前の1896年【 明治29年 】6月15日の午後7時32分30秒にも明治三陸地震が、ほぼ同じ岩手県の地域で起きている。
マグニチュードは8.2から8.5で、内陸部の最大震度は「 4 」の強震であったが、津波による被害が甚大な惨事となった。
明治三陸地震で犠牲になられた人々の人数は、東北地方太平洋沖地震の犠牲者数よりも多い、2万2千名あまりだと伝えられている。
震源域は、北緯39.5度、東経144度なのでグーグルEarthの地図で以下に示す。↓
上のグーグルEarthを、ご覧頂けるとお分かりになるかと存ずるが、明治三陸地震は東日本大震災の震源地とは違って、日本海溝の溝( みぞ )の、ほぼド真ん中で発生している。
東北地方太平洋沖地震と比較すると震源域は、北側に位置するが、宮城県石巻市の最東端の鮑荒崎からは、249.24キロ北東の三陸沖になる。
明治昭和三陸沖地震の直前にイワシが大量発生
2021年の2月15日の正午ごろには、三宅島の三池港海岸の砂浜に大量のイワシが打ち上げられた。
地元住民によれば、「 クジラに追われたからではないか? 」と話す人もいるが、地震の前兆なのだろうか?
1.井戸水の枯渇,混濁( 前日から )
2.イワシ・マグロ・ウナギ・アワビなどの豊漁( 数カ月前~数日前 )
3.大砲を打つような音( 津波の直前 )
4.海面上の発光( 津波の直前.ただしどちらも津波は夜間に来襲 )
吉村 昭「 三陸海岸大津波 」( 文春文庫,2004年)に基づく
たしかに、巨大地震の前に砂浜に海洋生物が打ち上げられる話しはよく聞くが、科学的な根拠はない。
想へ惨禍の大津浪此処より下に家を建てるな
ところで、明治三陸地震の情報に触れる度にいつも「 大津浪記念碑 」の存在が頭に浮かぶ。↓
昭和三陸地震の後に建てられた大津浪記念碑は、以下の様な津波災害に対する訓示が刻まれている。
想へ惨禍の大津浪此処より下に家を建てるな
つまり、明治三陸地震では多数の犠牲者数が出たのに対して、昭和8年にも発生した昭和三陸地震では、石碑が建てられた周辺の地域に限り、犠牲者数は2名だったことから、後年への戒めとして石碑が建てられたのだ。
だが東日本大震災を、もたらした巨大地震である東北地方太平洋沖地震で被害を被った東北地域の方々は、あそこまでの甚大な被害をもたらす大津波が押し寄せるなどとは震災前には夢にも思わなかったに違いない。
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東日本大震災の前の昭和三陸地震の震源地
東日本大震災ほどの大きな規模の自然災害にはならなかったものの、1933年【 昭和8年 】3月3日の午前2時30分48秒に岩手県で発生した、昭和三陸地震も3,000人以上の犠牲者数を出している。
昭和三陸地震のマグニチュードは、M8.1、最大震度は「 5 」の烈震で、やはり大津波が発生してしまい被害甚大となった。
昭和三陸地震の震源地の座標は、北緯39度7.7分東経145度7分となり、グーグルマップ( Earth )の地図で表すと、以下の位置画像となる。
10進数に換算すると、北緯が39.118611111111115°、東経が145.11666666666667°となる。
東日本大震災が日本海溝の位置から内陸側、明治三陸地震が海溝のド真ん中だが昭和三陸地震の震源地は、海溝よりも三陸沖に外れている。
宮城県石巻市の最東端の鮑荒崎からは東北東に320.33キロの場所が震源地になる。
昭和三陸地震が発生した時期は東日本大震災よりも78年前の戦前であったが、ではこれらの巨大地震を引き起こしている震源域である「 日本海溝 」の場所を地図で表すと、どの辺りになるのか?
上の地図上の赤い線が「 日本海溝 」だ。↑
東日本大震災に限らず、何十年かの周期で発生するのが巨大地震のメカニズムであるが。
近年、心配されるのが首都圏直下地震と、2018年の2月に今後30年以内に起きる確率が80%に引き上げられた南海トラフ地震だ。↓
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しかしながら、いついつまでに巨大地震が起きると明確に予知できないのが人間の叡智の限界だ。
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やはり、有事に備えて事前の準備を万全に備えておくしか対策は無いのだろうか。
「 津波が来るから海沿いには住むべからず 」といっても、現実的には無理な話なのだろう。
ちなみに、復興大臣の要職にある公人が言葉のアヤで間違いで有ったとしても、「 まだ被害が『 あっち 』の方で良かった 」などと発言しては、ならない。
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2021年2月13日23時8分の余震の場所の地図
気象庁公式HP「 地震情報( 震源に関する情報 )」[ https://www.jma.go.jp/jp/quake/20210213141144392-13230800.html ]を「 瓦版茨城 」のブログ運営者が加工して作成。
東日本大震災から10年たった後に、まさか余震が起きるとは思ってもみなかったが。
きょう13日23時08分ころ、地震がありました。
震源地は、福島県沖( 北緯37.7度、東経141.8度 )で、震源の深さは約60km、地震の規模( マグニチュード )は7.1と推定されます。
この地震により、日本の沿岸では若干の海面変動があるかもしれませんが、被害の心配はありません。
正確な発生時刻は23時07分であったと気象庁から発表があった。
では、さっそく東日本大震災の余震が起きた福島県沖の場所をGoogle地図で見ていこう。↓
気象庁が発表した北緯37.7度、東経141.8度は10進数表記なので、上のGoogleマップが2021年に発生した余震の震源地になる。
ちなみに正確な規模はM7.3で、逆断層型の地震であった。
2011年に起きた東日本大震災と余震の震央同士の距離は約110キロ離れている。
震源の深さは約60キロと深かかったことが幸いして、ギリギリ津波は起きなかったという。
今後も余震には注意が必要になるので、引き続き最新情報はチェックされたい。