2020年( 令和2年 )10月29日の「 朝に 」ではなく、夜9時に発生した台風20号アッサニー[ atsani ]。
非常に強い勢力に発達すると見られる20号の、気になる進路予想図を各国の気象データをもとに徹底的に比較する。
【 本稿の記事ページの目次 】
米軍JTWCの進路予想図で20号はフィリピンへ
米軍JTWC合同台風警報センターで出していた台風20号の進路予想図#4。
初回の警告画像は沖縄県の方角に進んでいる進路予想図だったが、上図の4回目では完全にフィリピンの西の方角に進んでいる。
上図は米軍JTWCの2020年10月30日の午後3時時点の台風20号の衛星画像。
フィリピンの東の海上にあるのが、台風19号コーニー。
コーニーの隣り( 東側 )の海上にあるのが、台風20号アッサニーだ。
11月4日の午後3時には最大風速が「 非常に強い 」48.83m/s( 95ノット )にまで発達する見通しだ。
この2つの台風は今後、西よりの方角に進む予測モデルを米軍が公表している。
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11月5日のヨーロッパ予報ではフィリピンの東
ヨーロッパ中期予報センター( European Centre for Medium-Range Weather Forecasts )ECMWFの進路予想図が上図。
850hpaは海抜1,300メートルから1,600メートルの対流圏下層を代表する層高層天気図だ。
11月5日の午後9時の予想気圧配置図は、フィリピンの東に最も接近している。
気象庁発表の進路予想図で台風20号は西に進む
気象庁公式ホームページ「 台風経路図/台風第20号 」[ https://www.jma.go.jp/jp/typh/2020c.html ]を、瓦版茨城のブログ運営者が加工して作成した。
気象庁の予報は、最初は北西の方角に向かっているものの、11月に入ってからは西の方角に進んでいる。
つまり、台風15号から19号までと同じように、フィリピンのルソン島を横断してから東シナ海に抜けていく。
統合マルチエージェンシー進路予想は同じ方角
以下は日本の気象庁と米軍JTWCを含む、統合マルチエージェンシー多機関熱帯低気圧予報( 西北太平洋および南シナ海 )の進路予想図の比較図だ。
統合マルチエージェンシー( Multi-Agency TC Forecast )は、JTWC( Joint Typhoon Warning Center )と、アジア6つの気象データを比較できる。
7つ全ての気象モデルが全く同じで、フィリピンがある西の方向に向かう進路予想でピタリと一致している。
これで台風20号も日本への直接的な影響は避けられそうだが、今後も予報は変わる可能性があるので油断は禁物だ。
Windy予報はGFSもECMWFもフィリピン方面
当初のWindy予報では、ヨーロッパ中期予報センターの気象データを基に生成されるECMWFモードが日本列島へ向かって北上していた。
GFSモードでは、西よりのフィリピンへ向かう進路予想のアニメーション画像を表示していたが、ECMWFモードも同じになった。
ただし台風19号と比べると、じゃっかん北西の方角には進む進路になっている。
台風20号アッサニー[ atsani ]名前の意味は
83/米国/Etau/アータウ/嵐雲
2020年の台風20号アッサニー[ atsani ]の名前の意味は天候の「 かみなり 」ないし「 いかづち 」だ。
朝に発生したからアッサニーということでは無いようだ。( 笑 )
進路予想に関しては、あくまでも10月31日時点での最新情報だが今後も大きく変わる可能性があるので要注意だ。