2025年( 令和7年 )7月3日の午前3時に発生した、次の台風第3号ムーン( mun )の進路予想に関する最新情報を、速報でお伝えします。
上の動画は7月4日にアップした、不肖この私めが運営するYouTubeの「 台風速報!」チャンネルのコンテンツ( 情報の中身 )ですが、台風3号の今後の進路予想に関する最新情報を徹底解説しています。(^^)
【 記事の目次 】
米軍JTWC台風3号の進路予想図と衛星画像
すでに発生している台風3号ムーン【 TS04W“MUN” 】の7月4日の午後3時( 日本標準時 )時点の衛生画像では、日本列島の南東のフィリピン海に白い台風の雲が写っています。
ちなみに画面左側に表示されている南シナ海の海上にあるTD05Wは、台風4号ダナス( Danas )の候補となりそうな熱帯低気圧発生注意情報TCFA( Tropical Cyclone Formation Alert/熱帯低気圧発生注意情報 )の赤い警報円です。↓
そして以下の画像が、JTWCによる台風3号の進路予想図。↓
日本列島に沿うように北上して行く経路が描かれていますが、本州や北海道に接近する予報ではありません。
また、予報円の周りにある「 青い網掛け部分 」は、「 強風の可能性のあるエリア 」を表していますが、これも日本列島のどこにもかかっていませんね。
米軍JTWCの衛星画像でTD04W熱帯低気圧が発生
海軍気象海洋学司令部 】
2025年7月2日の午後3時( 日本標準時 )の衛星画像では「 TD04W 」の熱帯低気圧が発生していることが確認されます。
雲画像の位置は日本列島から遠く離れた南東の海上で、気象庁発表と同じ南鳥島近海のあたり。
熱帯低気圧の進路予想図「 04W 」も公開されています。↓
警告は#2回目の進路予想図では日本列島へは近づいてこず、4日の午前9時に転向が行われて向きを変えた後は北東方向へ遠ざかっていく予報となっています。
画像の予報円の周辺にある「 網掛け部分 」は、「 強風の可能性のあるエリア 」となっています。
ちなみに2日の午後5時の時点では、JTWC熱帯警報でも台風3号に発達はしていません。
米軍JTWC2025年7月1日の午前9時の衛星画像
上の画像は米軍JTWC合同台風警報センターによる、2025年7月1日の午前9時( 日本標準時 )時点の衛星画像。
フィリピンの東の海上に黄色の98Wの熱帯擾乱( ねったいじょうらん )の警報円がひとつ、そしてさらに東の離れた位置にも90Wの警報円がひとつ出てきました。
まだ熱帯低気圧は発生していませんが、活発な対流活動を表す黄色の熱帯擾乱の警報円が合計2つあります。
黄色の意味は「 LOW/低 」で、24時間以内に熱帯低気圧に変わる可能性は低いけれども監視対象です。
米軍JTWC6月26日の午前3時の衛星画像
上の衛生画像が、米軍JTWCによる2025年6月26日の午前3時( 日本標準時 )時点のABPW( 北西太平洋 )海域の衛星画像です。
日本に接近している台風2号セーパット( sepat )の他に、南シナ海の海上において熱帯低気圧「 TD03W 」の雲画像が見えますね。
これは熱帯低気圧の発生注意情報となりますが、その後Final Warningとなり消滅したので台風3号の発生を伝えるものではありませんでした。
7月3日の午前3時に発生した台風3号の進路予想図
気象庁の発表では、7月3日の午前3時に熱帯低気圧aが台風3号に変わりました。
台風第3号が発生しました。
3日3時、小笠原近海の北緯26度50分、東経145度35分において、熱帯低気圧が台風第3号になりました。
以下の画像が、気象庁による台風第3号ムーン( MUN )の進路予想図です。
気象庁「 台風第3号(ムーン)台風経路図 」( https://www.jma.go.jp/bosai/map.html#5/35.269/148.953/&elem=root&typhoon=TC2505&contents=typhoon )を加工して作成。
気象庁の台風経路図も、日本列島には近づかない進路予想となっています。
このあと中心付近の最大風速が最も強くなる予報日時が、あさって6日( 日曜日 )の午後3時となる見通しです。
種別 台風 強さ - 存在地域 日本の東
予報円の中心 北緯32度50分( 32.8度 )
東経150度00分( 150.0度 )
進行方向、速さ 北東10km/h( 6kt )
中心気圧 980hPa
中心付近の最大風速 30m/s( 55kt )
最大瞬間風速 40m/s( 80kt )
予報円の半径 155km( 85NM )
暴風警戒域 全域250km( 135NM )
中心付近の最大風速は毎秒30m/s( 55ノット )の予報ですが、日本列島からは一定の距離が離れているので、それほど深刻な被害は出ないものと思われます。
あくまでも、不肖この私め自身の独断と偏見に基づく個人的な感想ですが。
台風3号たまご熱帯低気圧aが7月1日に発生!
気象庁:公式ホームページ「 台風経路図( 熱帯低気圧a )」を加工して作成。
気象庁の台風情報で、7月1日の夜に南鳥島近海において台風3号ムーン( mun )のタマゴとなりそうな「 熱帯低気圧a 」が発生したと発表されました。
2日のお昼の時点では、まだ熱帯低気圧の状態ですが明日3日の午前9時の予報では台風へと成長発達する見通しに。↓
03日09時の予報
種別:台風 強さ –
存在地域 父島の東約310km
予報円の中心 北緯27度30分(27.5度)
東経145度20分(145.3度)
進行方向、速さ 北北西15km/h(9kt)
中心気圧 1000hPa
中心付近の最大風速 18m/s(35kt)
最大瞬間風速 25m/s(50kt)
予報円の半径 130km(70NM)
今後の最新情報は、こまめにチェックなさってください。
日本の気象庁6月26日の午前5時の台風情報
日本の気象庁の台風情報では、2025年6月23日の午前5時現在、まだ台風情報は発表されていません。
つまり、台風のタマゴとなる熱帯低気圧も今現在は発生していないことになります。
WindyのGFSモードで7月13日に関東接近の進路予想
上の画像はWindyのGFSモードによる2025年7月13日の午後3時の予報です。
台風3号ムーン( mun )の候補となりそうな熱帯低気圧の等圧線が、日本列島の関東地方に最接近する進路予想が描かれています。
それほどの大きな等圧線ではありませんが、予想される周辺の最大風速が毎秒22m/sとなりますので、台風の既定値である毎秒17m/sを満たしていますね。
気圧配置の変化と大気循環の移り変わりの予報は、以下の動く映像で確認が出来ます。↓
左下の△マークを押して頂くと動く映像が再生できます。
WindyのGFSモードで台風3号の候補となる等圧線
上の画像が、Windyのアメリカ海洋大気庁NOAAの気象予測モデルをベースとするGFSモードの7月4日の午後2時の気圧配置図になります。
日本列島の関東地方の近くに台風3号ムーン( mun )の候補となりそうな熱帯低気圧の等圧線が、クッキリと描かれる予報図です。
昨年2024年の台風3号は7月20日に発生した
出典:気象庁「 2024年台風第3号GAEMI( 2403 )位置表 」を加工して作成。
昨年2024年の台風3号ケーミー( GAEMI )は、7月20日の午前9時( 最大風速が毎秒18m/sに到達 )に発生しています。
さらに台風3号の「 タマゴ 」となる熱帯低気圧の発生日時は、7月19日の午前9時でした。
危機的な状況の非常に高い海面水温が広い海域に
気象庁「 海面水温実況図( 2025年6月30日 )」を加工して作成。
上の画像が、2025年6月30日時点の海面水温実況図です。
実際の海面水温をプロット( 描画 )した画像ですが、真っ赤っかなマックス30℃の高い水温がフィリピン海( 太平洋 )の広範囲な海域に記録されていますね。
熱帯低気圧発生および台風への成長発達の条件の一つに「 海面水温26.5℃以上 」が挙( あ )げられますが、熱帯地方および亜熱帯地方、そして日本列島の九州地方に最接近して、すぐ南の海上にまで伸びているのが一目瞭然で分かります。
むろん、2019年9月の台風16号ペイパー[ peipah ]のときのように、じゅうぶんに海面水温が高くても熱帯低気圧から台風へ成長発達せずに、いったん消滅した事例もあります。
それは「 海面水温が高い 」という単一の要素だけでは必ずしも台風が発生するとは限らないからで、さまざまな条件が複合的にからみあって熱帯低気圧が発生して台風へと成長発達する側面があるからなんですね。
- 上空と地上付近の風の強弱の差が小さいこと
- 海面付近の水温が26.5℃以上であること
- 大気の下層から中間層にかけて気温の変化が大きいこと
- 大気の下層の低気圧の回転力が大きいこと
- 大気の中層が湿っていること
- 赤道からある程度の距離が離れていること
主にあげると以上の6項目ですが、とはいえやはり海面水温が高いとそれだけ台風が発生しやすい状況下にあることは変わらないので、今後の最新情報には十分に、ご注意ください。
なお、不肖この私め自身が上げたYouTube動画「 超わかりやすく台風と熱帯低気圧が発生するメカニズムと成長発達の6つの条件を解説 」にて、詳しく話していますよ。↓^^
台風第3号ムーン( mun )の名前の意味は6月
台風3号ムーン( mun )の名前の意味は「 6月 」です。
37 ミクロネシア Mun ムーン 6月
国際機関である台風委員会には37番目に登録されており、命名国はミクロネシア連邦です。