2020年の大型で非常に強い台風9号メイサーク[ maysak ]が、ヨーロッパ中期予報センターECMWFの気圧配置図どおり、8月28日の午後3時に発生したが9月の進路予想は?
当記事を読むことで今後、動きの遅い9月の進路予想を知ることが出来る。
【 本稿の記事ページの目次 】
2020年9月1日現在の米軍JTWCの衛星画像
上の米軍JTWCの衛星画像は、9月1日( 火曜日 )の午前1時30分現在 ( JST日本標準時に修正 )だ。
進路予想図の最大風速の変化は、以下の通りで、米軍JTWCの初回のTC警告画像も9号の発生時期を的中させていた。↓
- 8月28日のメイサーク最大風速
- 午前9時:毎秒12.85m/s( たまご発生 )
- 午後9時:20.56m/s( 台風9号へと発達 )
- 29日の最大風速
- 午前9時:25.7m/s
- 午後3時:28.27m/s
- 30日( 予想値 )
- 午前3時:35.98m/s( 強い )
- 午後3時:46.26m/s( 非常に強い )
- 31日
- 午前3時:午前3時:53.97m/s( 非常に強い )
- 午後3時:59.11m/s( 猛烈な《 つよさ 》 )
- 9月1日の午後3時:59.11m/s( 猛烈な )
- 2日の午後3時:51.4m/s( 非常に強い )
沖縄県に最接近する31日から9月1日にかけて東シナ海で「 猛烈な強さ 」の台風に発達した。
その後9月に入ってからは朝鮮半島の東側から日本海側へ移動する経路図が描かれている。
8号バービーと同様に台風9号が日本列島を避ける進路予想になる理由は、バリアの役目を果たす太平洋高気圧に本州が、おおわれているために入り込めないから。
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アメリカ海軍6回目のTS警告文の日本語訳
以下が米軍が発行した、2020年の台風6号メイサークの6回目の警告文だ。
まず、8月29日の午後3時の存在位置は、北緯16.8°N、東経129.2°Eだ。↓
フィリピン海の海上にあり、330°なのでほぼ北北西の方角に時速11キロの速さで移動している。
時速11キロは、ほぼ人間が走る速さと同じなので、ユックリ目な移動スピードだ。
そして、31日から1日にかけては最大風速59.1m/sもの猛烈な強さの台風に成長すると警告している。
2日の午前5時には、沖縄県の嘉手納飛行場から10.5キロの位置にまで最接近。
3日の午前0時には九州地方の長崎県佐世保基地から183.3キロの位置にまで最接近する見込み。
9月1日に非常に強い勢力のヨーロッパ予報
ヨーロッパ中期予報センターECMWFの気圧配置図では令和2年の8月28日から台風9号が発生する予想だったが見事、的中した!
上のヨーロッパ予報の進路予想図では特に、9月1日の午前9時から9月3日にかけて発達した状態の非常に強い勢力の台風9号が確認できる。
まずは、9月1日の午前9時の予想位置をGoogleマップで表示。↓
沖縄県那覇市にある県庁からは 247.62km( 153.87マイル )北西の東シナ海の海上で、北緯27.58°N/東経125.71°Eの場所にある。
以前の予報と比較すると、勢力が非常に強い状態に成長しているのが色で分かる。
翌2日の水曜日の午前9時には、さらに北上してくる。↓
存在位置は鹿児島県南さつま市笠沙町片浦野間岬の西端から西南西に397.67km( 247.10マイル )の東シナ海の海上にある。
翌3日の午前9時( JST換算 )の気圧配置図では「 非常に強い勢力 」のまま韓国の海岸線から、わずか1.60kmの近い位置の海上にまで接近している。
さらに気圧配置図の色を見ても、最大風速が毎秒44m/sメートル以上の非常に強い台風に成長していることが分かる。
予想位置の座標は北緯が37.59°N、東経129.13°EでGoogle地図で示すと以下の場所になる。↓
山口県萩市須佐にある高山岬の北端の海岸線から、394.12km( 244.89マイル )北北西の日本海の海上に位置している。
中心気圧は、1,000ヘクトパスカル( hpa )。
8月時点の予報では、9月4日に北海道に接近するルートだったが中国大陸に上陸する進路予想へ変わった。
自動更新Windyの等圧線でも3日に日本海へ
ヨーロッパECMWFの気象データをベースにして生成される自動更新機能付きのWindyでは、27日から台風9号の、たまごが発生している。
上のアニメーション画像のスライダーバーを移動すれば、先の日付けの予想気圧と進路が見れる。
9月2日の午後9時のWindy画像を見てみよう。↓
九州地方の西側に急接近している。
むろん今後の進路予想図は、ひんぱんに変化するがウィンディは自動更新機能付きなので常に最新の情報が確認できる。
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台風9号2020たまごの気象庁の最新情報は
気象庁公式HP「 台風経路図/台風第9号 」[ https://www.jma.go.jp/jp/typh/2009.html ]を「 瓦版茨城 」のブログ運営者が加工して作成。
JMA予報でも28日に熱帯低気圧aから発達した、9号の発生を発表した。
とくに沖縄県に最接近する8月31日から9月1日にかけては、「 非常に強い 」勢力にまで発達する予報だ。
1日の午後3時時点の9号メイサークの存在位置は北緯27度40分、東経125度30分の東シナ海の海上になる。↓
進路予想図は米軍JTWCやヨーロッパECMWFと、ほぼ同じ経路をたどる。
1章でも、ご説明した通り太平洋高気圧が日本列島を広く覆っているため本州直撃の予報に28日現在は、なっていない。↓
気象庁公式HP「 天気図( 実況/予想 )」[ https://www.jma.go.jp/jp/g3/index.html ]を、「 瓦版茨城 」のブログ運営者が加工して作成。
令和2年8月28日の午前9時の予報では、すでにフィリピンの東側の海上に卵らしき1,000ヘクトパスカルの熱帯低気圧が発生していた。
<29日06時の予報>強さ –
存在地域:フィリピンの東・予報円の中心/北緯16度50分( 16.8度 )東経130度40分( 130.7度 )
進行方向、速さ/ほとんど停滞・中心気圧996hPa・中心付近の最大風速18m/s( 35kt )
9号メイサーク発生前の中心気圧は996ヘクトパスカルで、座標の位置は北緯16度50分、東経130度40分だった。↓
☆印は硫黄島だが熱帯低気圧aは移動することなく、ほとんど停滞していたが28日の午後から動き始めている。
ちなみに昨年、2019年の台風9号レキマーの卵が発生したのは、8月2日の午後3時だった。
7つの気象機関で9号の進路予想図を比較
では次に、米軍JTWCと日本の気象庁を含む世界各国の7つの気象機関による台風9号メイサークの進路予想の比較図を。
恐ろしいことに、7つの気象機関すべての進行ルートが、ほとんど一致している。
1日に沖縄県の東の海上を通過しながら東シナ海に向かって北上し、3日の午前9時には朝鮮半島の西側の日本海へ向かって進行している。
マルチエージェンシーの7つの気象機関名は、以下の通り。↓
Integrated Multi-Agencyの、それぞれの気象機関名は別記事の7章で、くわしく解説しているので。↓
9号メイサークたまごの発生時期と場所
米軍は2020年8月27日の午後には9号たまご発生を、すでに発表している。
すでに消滅した台風8号バービーと進路予想図が似ているが、9号メイサークの、たまごらしき対流活動を示す赤色の「 94W 」の熱帯撹乱円が台風9号に変わった。
すでに、8月27日から28日にかけて卵となる対流活動の赤円が確認されている。
8月27日の午後3時時点のJTWC熱帯低気圧形成警報WTPN21の最新情報で台風9号たまごの存在位置は、北緯15.5°N東経131.3°Eとなっている。↓
発生前は先島諸島の石垣島の南端から、南南東に1,231.49km( 765.21マイル )のフィリピン海の海上に卵があった。
台風に発達していない「 TD( 熱帯低気圧 )形成の警報 」の状態なので、最大風速も毎秒7.7m/s~10.3m/sと非常に弱かったが今後は、猛烈な強さにまで成長する予報。
気象庁では「 台風たまご 」という表現は一切つかわないが、熱帯低気圧aの発生情報は28日から発表していた。
9号メイサークの意味は木の名前が由来
71/カンボジア/Maysak/メイサーク/木の名前
台風9号メイサークは、台風委員会に71番目に登録されている。
命名国はカンボジアで、意味は「 木の名前 」だ。
昨年の台風9号は発生時期も早かったが、経路は先島諸島を通過後、中国大陸に上陸している。
むろん、今後も最新情報が更新され次第、本稿でも上書きしていく所存。